広島・森 悔しいプロ初完投 熱投95球1失点報われず「勝てるようなピッチングをしなきゃいけない」

 先発し力投する森(撮影・山口登)
 6回、森は先制を許しマウンドで汗を拭く(撮影・山口登)
 先発し力投する森(撮影・山口登)
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 「中日1-0広島」(23日、バンテリンドーム)

 黒星をつけるにはもったいない好投だった。八回を三者凡退で終えると、広島・森翔平投手は表情を崩さずマウンドを降りた。8回5安打1失点でプロ初完投。しかし、わずか2安打に封じ込まれた打線に見殺しにされ、95球が報われることはなかった。

 「先制点を与えてしまったことが全て。そこを大いに反省したいです」

 悔やまれるのは六回だ。2死から福永に左前打を浴び、石川昂と対峙(たいじ)した。カウント3-2からの7球目。高く浮いたチェンジアップを右中間へ運ばれ、一走・福永が一気にホームイン。勝敗を分けた1球を「投げきりという部分で悔いが残る投球でした」とうつむきながら振り返った。

 それでも森を責めることはできない。初回は先頭の岡林に中前打を許し、その後2死三塁とするも、石川昂を遊ゴロ。二回からは3イニング連続で三者凡退とリズムをつくった。与えた四球も五回2死二塁での申告敬遠のみ。最終的に自己最長を更新する八回まで投げ抜いた。負け完投は23年5月20日・阪神戦の森下以来となるも、先発の仕事を十二分に果たして見せた。

 前回14日・阪神戦での6回無失点に続く力投も、また勝ち星には恵まれなかった。「シーズン終盤になってきたら、(チームの)勝ち負けだと思う。自分のことは関係ない。勝てるようなピッチングをしなきゃいけない。しっかり勝てるようにっていうところを第一にやりたい」。チームの勝利を信じて、腕を振り続けていく。

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