広島・大瀬良 防御率1・86締め Bクラス確定翌日登板「変な試合は見せられない」球団日本投手12年ぶり快挙

 「ヤクルト2-5広島」(3日、神宮球場)

 真っ赤に染まった左翼スタンドを見た広島・大瀬良大地投手は気合を入れた。「どんな時でも応援してくれるファンの人たちのために変な試合は見せられない」。Bクラス確定翌日の登板に期する思いがあった。4回4安打1失点で勝敗はつかなかったものの、防御率1・86で一足先にレギュラーシーズンを締めくくった。

 来季も見据えたマウンドだった。坂倉と25登板目にして今季初バッテリー。「サクと久々だったので、いろんな話をしながら、来年につながっていくような、そういうマウンドにしたいと思っていた」。意見交換して臨んだ一戦は1点リードの四回に中村の適時打で同点に追いつかれるも、多彩な変化球を駆使して余力を残しての降板となった。

 今季は援護がない試合も続き、6勝止まりだったが、6月にはノーヒットノーランを達成するなど躍動した。143試合制での規定投球回到達者で防御率1点台フィニッシュは球団日本投手だと2012年の前田健太、野村祐輔以来12年ぶりの快挙。「勝ち星はうまく伸びていかなかったけど、せめて1点台で終わりたいと思いがあって、なんとか良かった」と汗を拭った。

 5日・ヤクルト戦(マツダ)は野村の引退試合。「なんとか良い形でつなぎたい思いはあった。みんなで祐輔さんを送り出せるようにやっていきたい」。先発予定の尊敬する先輩へバトンを託した。

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