広島・ドラ1佐々木 三塁にこだわる!小園ライバルに名乗り ホットコーナーの役目「得意な部分」
広島からドラフト1位指名を受けた佐々木泰内野手(21)=青学大=が25日、ドラフト会議から一夜明け、神奈川県相模原市にある同校野球部グラウンドで取材に応じた。大学では三塁手として出場を続ける金の卵はホットコーナーへのこだわりをにじませ、現在カープの三塁を守っている小園海斗内野手(24)にも対抗心を燃やした。
自身が1面を飾った新聞を佐々木はまじまじと見つめた。改めて実感するドラ1指名のインパクトの大きさ。祝福の連絡は約300件に達し、この日も取材が立て続いた。瞬く間に注目の的となったスター候補生は「寝て起きて、携帯を開いてメッセージを見て、本当にドラフト1位で指名されたんだという実感が湧いてきました」とはにかんだ。
球団からは東都大学野球リーグ現役最多となる12本塁打を記録している長打力を評価された。そんな中、佐々木自身は守備にもこだわりがある。「サードというところで、アウトにする技術もそうですけど、投手や内野を盛り上げるホットコーナーという役目もサードにはある。そういう部分は自分としても得意な部分です」と力を込めた。
今年は公式戦28試合に出場し、27試合で三塁起用。主将として投手への声かけなど、気配りも欠かさなかった。プロの舞台でも「キャプテンとして培ってきた力も存分に生かしていければと思います」と見据える。
カープには今季118試合で三塁のスタメンを務めた小園という高い壁がそびえ立つ。新井監督はドラフト後に「新しい競争というものが始まってくるなと思います」と話していた。佐々木自身も小園のことを「高校時代から有名で知っている選手」とした上で、「一緒にできる、またライバルにもなる方なので、負けないように、本当に全ての面においてレベルアップしたいなと思います」と表情を引き締めた。
ただ、上には上がいるのがプロの世界であることは百も承知。まずは持ち味の打力を生かすべく、経験のある二塁や「出場機会を増やすためにも外野も練習していく必要がある」と足元を見つめることも忘れなかった。
青学大は秋季リーグを制し、11月には明治神宮野球大会が控えている。注目されて迎える大舞台に「ドラフト後ということで注目度も高まると思います。何とか打って『いい選手が来るなあ』と広島のファンの方に思ってもらえるように、自分の結果も求めてやっていきたい」と気合が入る。目指すは同校初の大会制覇。栄冠を置き土産にして、カープの激しいポジション争いに入り込んでいく。
◇佐々木泰(ささき・たい) 2002年12月24日生まれ、21歳。岐阜県大垣市出身。右投げ右打ち。内野手。178センチ、82キロ。小野小1年から小野野球少年団で野球を始め、東中では岐阜ボーイズに所属。県岐阜商では1年春から4番を務め、高校通算41本塁打。青学大では1年春からリーグ戦デビューし、4本塁打を放つなどして三塁でベストナインを獲得。50メートル走6秒1、遠投100メートル。