広島 秋山も〝聖域なき競争〟 来季も外野「4番手」意識 ポジション奪う「もう一回自分で立場を構築」

 広島の秋山翔吾外野手(36)が9日、来季に向けて自らの立ち位置を再構築していく考えを示した。新井貴浩監督(47)はシーズン終了後にレギュラー争いに関して「横一線」を強調。チームをけん引したリードオフマンも“聖域なき競争”を受け入れ、成長著しい若手らとの争いを制し、ポジションを勝ち取る姿勢を示した。

 つかみに行く姿勢は変わらない。まっさらな状態からスタートする来季のレギュラー争い。宮崎では若手が目の色を変えてバットを振り込んでいる。マツダスタジアムではなく、人影まばらな大野練習場で汗を流す秋山は「自由と言われるほど、難しい調整もないけど、自分がどこで何やるかを明確にするなら、僕は大野でやるべきかなという感じですね」と、己と向き合う日々を明かした。

 今季は138試合に出場して打率・289、4本塁打、30打点の成績を残した。4月中旬からリードオフマンとして打線をけん引してきたが、「今年1年の結果だけで(自分が)不動のレギュラーの位置に行ったかというと、僕は違うと思う」ときっぱり。今年は自らの認識の中で外野の「4番手」の立ち位置からスタートした中、「来年も同じような立ち位置って僕は思っている」と現状を冷静に見つめる。

 新井監督はレギュラー争いについて「横一線」を強調している。その言葉を秋山自身は「今年出ていた選手は、もう一回自分で立場を構築して、必要だと思われるような準備をしてくれということだと思う」と受け止め、プレーで示し続ける覚悟だ。

 昨年はこの時期に右膝を手術したが、今年はケガもなく「立ち上がりもそんなに遅くない」と調整は順調そのもの。万全の状態でオフを過ごし、若手の高い壁であり続ける。

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