広島・末包 新助っ人に「打ち勝つ」一塁レギュラー奪取へ決意「打つか打たないかだけの話なので」
「広島秋季キャンプ」(9日、日南)
広島・末包昇大外野手(28)が9日、来季のレギュラー奪取へ、新助っ人に「打ち勝つ」ことに意気込んだ。球団は8日に一塁を本職とする新外国人、エレフリス・モンテロ内野手(26)の獲得を発表。今秋から一塁にも挑戦する末包にとってはライバルになる。秋季キャンプでは、バットが外から出る悪癖の修正に注力。打撃力をアップさせ、激しい競争を勝ち抜く覚悟だ。
一心不乱にバットを振り込む姿からは、来季に懸ける末包の強い思いが感じ取れた。新外国人・モンテロの加入に「外国人は毎年来ますし、自分が結果を残していけば、おのずとチャンスも増えると思う。誰がとかではなく、自分が結果を出していければいい」と自らの立場を高めることに集中する構えを示した。
今秋からは田村とともに一塁に本格挑戦。一塁には坂倉、堂林らもおり、来春の開幕に向けてし烈な競争に身を置くことになる。「結局(試合に)出られるか出られないかは、打てるか打てないかなので。今は打撃に一番の重きを置いて。打つか打たないかだけの話なので」とバットに磨きをかけ、厳しい生存競争を勝ち抜く覚悟を見せた。
現役時代、毎年のように外国人選手とポジションを争ってきた新井監督は、自らの経験を振り返りながら打力向上の必要性に言及。「打ち勝たないと一塁を守っている選手というのは出られない。厳しいポジションだと思う。そこで切磋琢磨(せっさたくま)してほしい。打ち勝たないと生き残れない」と激しい競争を促した。
定位置奪取へ、今秋はバットが外から出る悪癖の修正に注力している。「球の内側を思い切りしばけるような状態をつくれるように。悪い癖を治すのが一番なので、打撃フォームというよりは、悪い癖を出さないようにするための取り組みをやっている」と明かした。
この日はバットをしならせる感覚の意識付けとして、バットの代わりにロープで打撃練習を行うシーンもあった。「(癖が出た時に)元に戻せるような状態もつくっておきたい」と意気込んだ末包。自らの立ち位置を揺るぎないものにするため、シビアな勝負を勝ち抜く下地を整える。