広島・九里がメジャー視野にFA行使 国内移籍も選択肢 宣言残留の可否は未定

 広島・九里亜蓮投手(33)が12日、マツダスタジアムで会見を行い、昨季取得した海外FA権を行使することを表明した。今後は米大リーグ、国内他球団への移籍を目指して交渉に臨む。球団は宣言残留を認めるか否かは未定とした。

 決断の裏側には、飽くなき向上心があった。九里は「(球団は)どういう決断をしても、背中を押してくれるということだった。そこが一番の決め手になっているかな」と決断に至った経緯を説明した。

 今後は米大リーグ挑戦も視野に入れる。「自分自身もっと野球がうまくなりたいし、もっとレベルアップしたい気持ちを常に持っている。そういうところじゃないですかね」。希望が実現しなかった場合は、数球団が興味を示している国内移籍も選択肢に残している。

 宣言残留について鈴木球団本部長は「今はそこは考えていない。今はアメリカに渡りたいということ。宣言してどんな反応があるか」と現時点では未定であるとした。

 九里は今季が3年契約の最終年だった。父・シェックさんは米大リーグ・ブレーブス傘下のマイナーリーグでも遊撃手としてプレーした経験があり、九里も以前から海外への興味を示していた。父にも報告し「どんどん挑戦することが大事だし、最終的に自分で判断したことに対して変わらず応援すると。そういう言葉をかけてもらった」と背中を押された。

 渡米の予定はなく、今後もマツダスタジアムで調整を続ける。「いろんなことを考えながら最終的に決断を下すことができれば」。13年度ドラフト2位で入団し、通算71勝。広島を支えてきた右腕が新たな道を模索する。

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