広島・斉藤 大瀬良得意ボール習得に一定の収穫 「ある程度ゾーンの中でいけた」西武と練習試合で3回0封
「練習試合、広島6-3西武」(13日、天福球場)
目指せ師匠!広島の高卒2年目・斉藤優汰投手(20)が13日、西武との練習試合で先発し、3回無安打無失点の好投を見せた。この秋は武器の直球に加え、目標の大瀬良が得意とするカットボールとフォークのレベルアップに注力中。3年目となる来季の先発ローテ入りを目指し、進化の秋を過ごす。
まだ暑さの残る日南で斉藤が大器の片りんを示した。3回を投げ、1人の走者も許さない圧巻の投球。最速145キロの直球と変化球のコンビネーションで西武打線を手玉に取った。
「そこまで狙ったところにいったわけではないんですけど、ある程度ゾーンの中でいけた。結果的に無四死球なのは良かったのかなと思います」
初回からボールが先行する場面もあったが、カウントを整え、最後はストライクゾーンで勝負。テンポよくアウトを積み重ね、9人で片付けた。しかし、「続けてあれをできるかと言われれば、微妙。今日は運が良かった。偶然です」と自己評価は厳しめ。まだできるという自信があるからこそ、満足はしていない。
直球の平均球速も、目指しているところには届いていない。「球速帯もずっと150キロに近いボールを投げたい。(真っすぐは)自分の武器だと思うので、真っすぐで勝負できる投手になりたいです」。ウエートの重量を増やしてのトレーニングや、フォームの見直しなどで出力の安定化を図っている。
直球に加え、磨きをかけているのがフォークとカットボールだ。この2球種は、昨オフから自主トレを共にし、目標としている大瀬良の得意球でもある。
この日のフォークについては「あまり狙ったような変化や高さではなかった。もっと練習して空振りがとれる使い方ができるボールにしたい」と反省。一方、カットボールでは外崎から空振り三振を奪うなど、一定の収穫もあった。「全球種そうですけど、左右関係なく投げられるようにしたい。精度を高めて抑えられるようにしたい」。師匠を参考にしながら2球種に磨きをかけていく。
新井監督は投球を振り返り、「良かったと思いますよ。まずまずいい球もいっていた」と評価。自身の投球に納得していない姿には「ポテンシャルは素晴らしいものがあるし、目標を高く持つというのはいいこと」と期待を寄せた。
来季は3年目。素材型としてドラフト1位で入団した右腕も勝負の年だと自覚している。「1軍で投げないといけないと思う。そこに向けて考えています」。1軍のマウンドを見据え、成長を続けていく。