広島・新井監督「いい言葉だと思う」来季キャッチフレーズ「遮二無二」 今季4位から逆襲し覇権奪回へ
広島は23日、マツダスタジアムで「カープファン感謝デー2024」を行い、来季のキャッチフレーズ「遮二無二」を発表した。「遮二無二」戦いながら「遮二無二」勝ち、「二位はない」1位を目指してまい進していく意味が込められた。優勝争いを繰り広げながら4位に沈んだ今季からの巻き返しへ、頂点だけを目指して新たなシーズンに挑んでいく。
肌寒い空気に包まれた本拠地がその瞬間、一気に盛り上がった。年に一度訪れるファンとの交流イベントで、最も注目されるキャッチフレーズ発表。マウンド付近に堂林が立って、ボードを掲げた。記されていた言葉は「遮二無二」の四文字。スタンドからは拍手が注がれた。
「遮二無二」という言葉を、鯉の姿で表現したユニークなデザイン。右肩上がりにチームが成長しながら滝を登る鯉のように勝利を目指すメッセージをちりばめた。新井貴浩監督は「一生懸命にという(言葉の表現)よりも強い感じで。脇目も振らず、まい進していくという、いい言葉だと思う。ファンの方々には、グラウンドで遮二無二プレーしている姿をたくさん見てもらいたい」と共鳴し、選手たちにもその姿を求めた。
監督就任1年目のキャッチフレーズは「がががが が むしゃら」で昨季は「しゃ!」という合言葉の下、戦ってきた。これまで通り、がむしゃらさ、ひたむきさを継続しながら一心不乱に勝利を追いかける。その上で25年は2位ではなく1位に向かって猛進していくシーズンになる。
そのための助走期間となる秋は、実りあるものになった。指揮官はファンの前であいさつ。「秋季キャンプは厳しい練習になりました。投手陣は連日のようにブルペンに入り、野手陣は今まで振ったことないような量のスイングを毎日やりました。その選手たちが力をつけることによって新たな競争が生まれ、チームの底力を押し上げてくれると期待しています」とチームの現状をプラスに捉えている。
若手の底上げと並行して、22日には新外国人としてファビアンの獲得が発表された。「ファビアンはタイミングの取り方もうまいし、柔らかさもある。けっこう早い段階で日本の野球にフィットしてくれるんじゃないかな」と印象を語った。8日に獲得を発表したモンテロとファビアンの“FM砲”に若手の台頭が加われば、夢は膨らむ。
「私は来シーズンに向かって強い選手を育て、強いチームをつくるために精いっぱい頑張っていきたいと思います」と力強く宣言した新井監督。新たな旗印の下、7年ぶりの覇権奪回を目指してまっしぐらに突き進む。