広島・栗林 歩む大瀬良ロード 右肘手術後の経過良好「ケガしてからパフォーマンス上げることが一番大事」
10月に右肘クリーニング手術を受けた広島・栗林良吏投手(28)が24日、“大瀬良ロード”を歩むことに意気込んだ。術後の経過は良好。年内はノースロー調整でリハビリに励み、年明けから段階を上げる考えだ。チームの先輩・大瀬良は昨季の右肘手術を経て今季に臨み、投手陣をけん引した。その姿を目標に、自身も逆襲を図る。
歩むべき道のりは、明確に描けている。健康診断のためマツダスタジアムを訪れた栗林は、明るい表情を浮かべながら現状を伝えた。「術後の経過は良好だと思っています。慌てずに。ここからオフに入りますが、そこは自分で管理しながらやれたら」と着々と前に進んでいく考えを示した。
10月16日に群馬県内の病院で手術を受け、同22日から開始したリハビリは順調。下半身のウエートトレーニングも再開しており「可動域がまだ戻っていないので、上半身のウエートができていないだけ。投げること以外は、ほぼほぼできています」と日を追うごとに制限も解かれている。
万全の状態にもっていく上で手本になるのはエースの姿。チームの大黒柱である大瀬良は昨年10月に自身と同じ右肘クリーニング手術を受けた。そして今季、勝ち星は6勝ながら25試合に登板してリーグ4位でキャリアハイの防御率1・86という好成績を収めた。
「ケガしてから大瀬良さんのようにパフォーマンスを上げることが一番大事。大瀬良さんを目標にして、手術明けのシーズンでしっかり結果を出せれば、次に手術する人にとってもマイナスな手術じゃないと思う」。先輩の復活に力をもらったからこそ、自らが来季躍動することが使命。“大瀬良ロード”で新たなシーズンに挑んでいく。
今季は60試合に登板して38セーブ。いずれも自己最多の数字を残したが、0勝6敗と黒星が先行した。
「僕は同点(の場面)で4、5敗している。38セーブを挙げたことよりも、注目しないといけないのは負けの数。負けの数が4つ少なければ、チームも優勝争いにもっと食い込んでいたと思う。負けの数は来季のテーマというか、こだわらないといけない」。喫した黒星がチームの敗戦に直結する立場。今年の経験を糧にして“負けない男”を目指していく。
年内はノースロー調整を続け、年明けから徐々に強度を上げるプラン。「1月末にブルペンで、立ち投げぐらいまでいければなというタイプ。そのプランでいきたいなと思っている。予定通りいけば例年通りという感じ。何とか来シーズン、もっと結果を出せればなと思う」と栗林。今季よりたくましい姿になってマウンドに立つ。