広島・矢野 主力の証!更改後会見 203%アップ5300万円「めちゃめちゃいい評価を」 「攻めの姿勢」で来季盗塁王へ
3倍超えの大幅昇給じゃ!広島の矢野雅哉内野手(25)が26日、マツダスタジアム内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、3550万増の5300万円でサインした。今季は高い守備力を足掛かりにキャリアハイの137試合に出場した中、来季の目標を「盗塁王」に設定。攻撃面でも存在感を高め、定位置確保へ「攻め」の姿勢を強調した。(金額は推定)
バラ色のオフを迎えた矢野がまたしても大きな評価を受けた。自身初となるゴールデングラブ受賞に続いて、203%のアップ査定。主力選手のみが行う契約更改交渉後の会見に大卒4年目にして初登場し、「本当にめちゃめちゃいい評価をしていただいたので、うれしく思います」と冷静にうなずいた。
チャンスを一気につかんだ今季だった。開幕スタメンは逃したが、すぐさま遊撃の定位置を奪取し、137試合に出場して打率・260、2本塁打、38打点。キャリアハイの数字が並び、課題だった打撃でも、得点圏打率・305の勝負強さを発揮した。
守備で強肩を生かした超人的プレーを連発し、チームを何度も救った。「本当に毎試合出させていただいて、苦しい時もあったんですけど、毎日楽しく、自分らしい野球ができたなと思える1年でした」。一心不乱に駆け抜けた日々に充実感を重ね合わせる。
レギュラーの座をさらに確固たるものとするため、守備面ではなく、攻撃面で目標を打ち立てた。「盗塁王を狙ってやっていきたいなと思います」。今季は小園と並んでリーグ3位タイの13盗塁をマーク。「確実性を上げたらもっと増えるだろうなと思う。(タイトルを)狙える位置にはいるかなというふうには思った」と手応えを感じ取る。
改善すべきは成功率の向上だ。今季は10度の盗塁失敗があった。秋季キャンプではリード幅を大きくするために試行錯誤。盗塁機会を増やすため、「7番、8番を打っていたら走れない。2番が一番いろんな仕事ができると思うので、まずは塁に出ることを考えてやっていきたい」と連動する打撃面にも目を向ける。
これだけの成績を残しても矢野に「満足感」はない。つかんだレギュラーの座も「誰にもあげたくないという気持ち。守ると言うより、攻めの姿勢の方が自分自身もいいと思う」と貪欲な姿勢で突き進む覚悟だ。
この日は菊池から2日前にもらったという金のボタンが映えるスーツで交渉に臨んだ。自身初のタイトルとなる盗塁王獲得へ、来季も遮二無二に走り抜ける。