広島・堂林 己と向き合う 9年連続9度目の護摩行で覚悟「去年はどちらも中途半端だった」

 広島の堂林翔太内野手(33)が9日、鹿児島市内の最福寺で9年連続9度目の護摩行に臨んだ。選手会長2年目を迎え、「今年はとにかく周りを見る前に、まずは自分のことをしっかりやってから」と己と向き合うことに全神経を注いでいく覚悟を示した。

 1年の始まりを告げる火柱の前に今年も座った。約90分間。経を唱える声は、開始から60分を過ぎた頃には悲鳴に近いものへと変わっていた。「今年も始まるんだなと、そういう気持ちでいます。年は変わりましたけど、昨年の悔しさを持ちながらやらせてもらった」と、かすれ気味の声で決意をにじませた。

 選手会長に就任して迎えた昨季は苦しんだ。開幕を4番で迎えるも不振で5月には2軍降格も経験。最終的に87試合の出場で打率・230、1本塁打、17打点に終わった。選手会の業務との両立に戸惑い、「初めての経験でしたし、去年はどちらも中途半端だった」という反省が口を突いて出た。

 己の結果を残してこそ、チームをまとめられると自覚する。「自分の人生ですし、自分のやりたいことをやっていきたい。自分ともっと向き合えられれば、おのずと周りも見えてくると思う」と力を込めた。今季が16年目。荒行での誓いを胸に刻み、わが道を突き進んでいく。

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