広島ドラ1・佐々木泰 「6、7割」で豪快に快音連発 心強い青学大の先輩・常広 左肩は順調に回復

 広島は15日、大野練習場で合同自主トレを開始した。左肩脱臼からの復活を目指すドラフト1位・佐々木泰内野手(22)=青学大=は入寮後初めて、投手相手の打撃練習に参加し、鋭い打球を連発して順調な回復ぶりを示した。2月1日のキャンプインに照準を定め、フルスイングの土台を整えていく。

 カープカラーのバッティング手袋とスパイクを装着し、次々と乾いた打球音を響かせた。多くの報道陣、球団関係者はもちろん、先輩らも足を止め、豪快なスイングを見守る。順調な調整具合に佐々木の表情も明るく見えた。

 「肩は問題ない。しっかりケアしつつ、もっともっと追い込めていけたらいいかなと思います」

 昨年11月の神宮大会で左肩を脱臼し、慎重な調整を続けてきたが、年明けにフリー打撃を再開。この日は、7日に入寮してから初めて対投手の打撃練習を行った。力感は「6、7割」としながらも快音を連発。「まだまだ体のキレや、スイングスピードは戻していけるところはある」と改善点を挙げ、前を向いた。

 計46スイングで“アーチストの片りん”を見せつけた。「フライはオッケーというイメージで意識して打ってます」とほとんどの打球が室内練習場のネット上部に直撃。「しっかりとボールにスピンをかけるイメージ」と打ち損じた打球でも角度が上がればうなずく場面を見せるなど、長打へのこだわりをのぞかせた。

 打撃練習を見た先輩からは太鼓判を押された。野間は「いいスイングをしますね。コンタクト率もよさそうですし、対応しそうな感じに見えた」と確実性を高評価。「打球角度もある」と長距離砲としての素質にも言及した。

 プロ仕様に変更した新たな相棒も好感触だ。大学時に比べ、バットのグリップを若干細めに改良。「握った時に嫌な気持ち悪さがあった」と小さな違和感を解消した。「今の自分の力が入れやすい細さにしました」とプロの球威に負けない力強さを目指していく。

 頼れる先輩の存在も心強い。23年度のドラフト1位で青学大の先輩でもある常広とはアップ中や練習間に談笑。「『不安なことはいつでも聞いてこいよ』と言ってもらった。いろいろ聞かせてもらいたい」と信頼を寄せた。

 照準に定めているのは2月1日のキャンプインだ。「キャンプが一番しんどい期間になると思いますし、追い込む期間になる。万全の状態で1日から入れるように、今は下地作りを頑張っている途中」と佐々木。焦らずにフルスイングの土台を固めていく。

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