【夏の選手権100回大会企画1】北海道の高校野球

 昨夏は南北合わせて200校以上が出場した北海道大会。参加校数が多いため、1959年からは南北に別れて2校が夏の甲子園へ出場している。

 北海道の高校で春夏通じての初出場は、1920年の第6回大会の北海中(現北海)だった。1901年創部の古豪は、その後も北海道の野球をけん引。全国1位の38回の出場を誇り、通算21勝を挙げている。

 北海道勢は雪国のハンデがあって冬場の練習が限られるため、優勝には手が届かない時期が長かった。

 1962年の第44回大会で、北海が8強へ進出して以降は低迷期に入り、1994年の第76回大会で北海が8強入りするまで、31年間も8強以上へ進出する高校がなかった。

 駒大苫小牧が歴史を変えた。2004年の第86回大会。4度目の出場で夏初勝利を挙げると、チーム打率・448の強打で勝ち上がる。決勝では同年センバツV・済美との打撃戦を制し、北海道勢として初優勝。優勝旗が白河の関どころか、一気に津軽海峡も越える快挙だった。

 2005年の第87回大会は、準決勝で辻内崇伸(元巨人)、平田良介(中日)を擁する大阪桐蔭と対戦。終盤に5点リードを追い付かれたが、延長10回に勝ち越して決勝へ進出。57年ぶりの夏連覇を果たした。

 3連覇を目指した2006年の第88回大会は、3回戦で青森山田と対戦した。4回表終了時点で1-7。絶望的な状況からの逆転勝ちで勢いに乗った。

 だが、決勝は早実と延長15回引き分け再試合の末に敗戦。田中将大(現ヤンキース)と、早実・斎藤佑樹(現日本ハム)の投げ合いは全国的な注目を浴びた。

 2016年の第98回大会では、北海が初の決勝へ進出。作新学院に敗れて優勝は逃したが、古豪が健在ぶりを示した。

 北海などが所属する南北海道勢に対して、北北海道勢は結果が残せていなかった。1994年の第76回大会2回戦では、史上初の北海道の南北対決が実現。砂川北が南北海道代表・北海に1-10で大敗している。

 しかし、1995年に旭川実が3試合連続の逆転勝ちで、北北海道勢として唯一の8強入り。“ミラクル旭川実”と呼ばれる活躍を見せた。

 ◆北海道の夏の甲子園での記録

【出場回数ベスト5】

1位・北海38回

2位・北海学園札幌8回

3位・駒大苫小牧7回

3位・旭川大7回

3位・函館大有斗(函館有斗)7回

【勝利数ベスト5】

1位・北海21勝

2位・駒大苫小牧14勝

3位・旭川実5勝

4位・函館工4勝

4位・旭川大高4勝

4位・旭川龍谷4勝

【最高成績】優勝・駒大苫小牧(2回=2004、05年)

【通算成績】

224試合

72勝150敗2分

勝率・324

【主な監督】

香田誉士史…駒大苫小牧の元監督。夏は6回出場して14勝。2004年2回戦・佐世保実戦から2006年決勝・早実戦で敗れるまで夏の甲子園で14連勝した。

佐々木啓司…14年に閉校した駒大岩見沢の元監督。ヒグマ打線」と称された強打線で春夏通算12回の甲子園へ出場(夏は4回)。駒大岩見沢が閉校後は、クラークの監督に就任し、創部3年目の16年夏に甲子園へ導いた。

 ◆デイリー独断!北海道の高校を卒業した選手のベストナイン

【先発】駒大苫小牧・田中将大(ヤンキース)

【中継ぎ】函館有斗・盛田幸妃(元近鉄)

【抑え】函館有斗・佐藤義則(元オリックス)

【捕手】北照・米野智人(元日本ハム)

【一塁手】駒大岩見沢・本間満(元ソフトバンク)

【二塁手】駒大苫小牧・大累進(日本ハム)

【三塁手】東海大四・佐竹学(元楽天)

【遊撃手】北海・佐藤兼伊知(元ロッテ)

【外野手】北海・若松勉(元ヤクルト)、旭川大高・鈴木貴久、苫小牧工・高沢秀昭(元ロッテ)

【指名打者】東海大四・佐藤真一(元ヤクルト)

(ポジションはプロでの守備位置、所属は現役の最終所属)

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