21世紀枠に敗れ「末代までの恥」…世間を揺るがした大騒動
2010年の選抜高校野球、第1試合で向陽(和歌山)に惜敗した開星(島根)の野々村直通監督が試合後に「末代までの恥」などの問題発言を連発し、世間を巻き込む事態に発展しました。あの大騒動を振り返ります。
公開日:2017.7.11
【2011年4月23日デイリースポーツ紙面より】 復帰戦を白星で飾り「感無量だ。野球から離れていて心が空虚だった。悔いのないようにやるだけやってみたい」と感慨深げだった。
またその年の夏の甲子園、組み合わせ抽選会では控えめなコメントを残しています。
【2011年4月23日デイリースポーツ紙面より】 昨春選抜で向陽(和歌山)に敗れ「腹を切りたい」などと発言したことが原因で辞任し、今春1年ぶりに復帰した開星・野々村監督は、モスグリーンの着物で抽選会に臨んだ。「どのチームも勝ち上がってきている。うちが一番弱いと思って、チャレンジャー精神で戦いたい」と控えめに話した。
【2011年8月11日デイリースポーツ紙面より】 開星(島根)は昨年の選抜大会での不適切発言で辞任し、今春から再び指揮を執る野々村直通監督(59)の甲子園復帰初戦を白星で飾った。
(中略)
あの発言から506日ぶりの聖地。野々村監督は黄色いメガホンを持ち、一塁側ベンチ最前列で叫び続けた。感情を隠すことなく、情熱を素直に表現し続けた。
「監督復帰は無理だと思っていたし、まさか(甲子園に)戻ってこられるとも思わなかった。子どもたちが勝ってくれて、運がいい監督にしてくれた」
(中略)
復帰後も“野々村節”は健在だ。辞任前との変化を問われると、「談話の仕方かな。大人になったというか。でも、本質は変わっていない。選手にはダメなことは叱る。それがポリシーなんで」と豪快に笑った。
来年3月で定年を迎えるため、負ければ“引退”となる。
この大会、結果として開星は2回戦で敗退したものの、その戦いぶりからデイリースポーツ紙面には「末代まで誇れる敗退」の文字が躍りました。
【2011年8月11日デイリースポーツ紙面より】 最後の夏を終えた野々村監督に悔いはなかった。「甲子園で2試合もできて最高。いい夏だった」。