小久保ジャパン有終星で手応え
「親善野球、MLBオールスター4-6日本」(20日、那覇)
日本代表が11安打6得点で、MLBオールスターに快勝した。今宮健太内野手(23)が二回に同点の中前適時打を放つなど3安打の活躍を見せた。日米野球は全日程が終了し、日本代表は親善試合を含めて4勝2敗。2017年WBCに向け、小久保裕紀監督(43)は大きな手応えをつかんだ。
沖縄の夜空に、甲高い指笛が鳴り響いた。親善試合として行われた最終戦にも快勝。小久保監督は「沖縄で初の日米野球。今日は勝つ野球をしようと選手に話し、結果的に勝つことができて良かった」と、安どの表情を浮かべた。
最後まで勝負にこだわった。1点リードの八回無死一、二塁で今宮が送りバントを失敗。1死一、二塁と場面が変わったが、続く小林にも送りバントを指示した。「ゲッツーのリスクを考えた。そうなると流れが相手に行ってしまう」と指揮官。小林は犠打を成功させ、2死二、三塁と好機が拡大。続く柳田、菊池に連続適時打が飛び出し、貴重な追加点を呼び込んだ。
親善試合として行われた最終戦を含め、4勝2敗。第3戦ではノーヒットノーランで圧倒するなど、24年ぶりの勝ち越しを決めた。指揮官は「壮行試合を含めると7試合。特徴はつかめたので、次に生かせる。投手陣もシーズン中のように準備してくれた。彼らの準備のたまもの」と選手をたたえた。
選手と積極的にコミュニケーションも図った。練習では中田や坂本らに打撃の技術指導。さらに、期間中に誕生日を迎えた金子や高橋らに祝福の言葉をかけるなど、細やかな配慮も忘れなかった。
今後は、来年3月にキューバと強化試合を行う方向で交渉を進めている。「主力が使命感を持って引っ張ったのは敬意を表する。彼らが日本球界を引っ張るのは間違いない」と指揮官。世界一奪回を狙う17年のWBCに向けて、大きな手ごたえをつかんだ様子だった。