佐藤世那悔し…また準V「次はプロで」
「U-18W杯・決勝、日本1-2米国」(6日、甲子園)
米国代表の歓喜の輪をじっと見つめた。もう二度と、見たくないと思った光景-。夏の甲子園に続いてまたも決勝で涙をのんだ佐藤世那投手(仙台育英・3年)は「前も決勝でマウンド上に歓喜の輪ができるのを見ていたので、本当に悔しいです」と唇をかむ。
ゲームを分けたのは三回だった。1死二塁からモニアクの投ゴロをつかむと、「走った」という平沢の声が響いた。二走が飛び出した姿が目に飛び込み、三塁へ送球。だが「走ってくると思わなくて、余裕があったんですけど、腕がゆるんで引っかかってしまった」。ワンバウンドの悪送球になり、ボールがファウルグラウンドを転々とする間に先制のホームを許した。
さらに「気持ちを切り替えようと思ったけど、相手がラッキーだった」と、アムダイティスのフラフラと上がった打球が右翼線にポトリ。これで2点目を失い、4回2失点でマウンドを降りた。
代表合宿へ合流する直前、仙台育英のチームメートに決勝のリベンジを託された。もう一度、聖地のマウンドで躍動する姿を地元のみんなへ見せたかった。優勝には届かなかったが、最多勝利投手とベストナインを獲得。「次はプロになって甲子園の舞台に戻ってきたい」-。東北の思いを胸に、世那は次のステージへ向かう。