大谷は最高だったのに…韓国打線圧倒

 「プレミア12・準決勝、日本3-4韓国」(19日、東京ドーム)

 日本代表・大谷翔平投手(21)=日本ハム=の好投は報われなかった。六回まで無安打の投球を披露し、7回を1安打無失点、11奪三振。韓国打線を圧倒したが、救援陣が崩れ、勝利に導くことはできなかった。それでも若き侍右腕の実力が世界クラスであることを十分に見せつけた一戦だった。

 負けられない大一番で、圧巻の投球を見せた。7回を1安打無失点、11奪三振。大谷は重責を果たした。しかし、抑えた喜びも試合後には消えていた。準決勝での敗退に「悔しいです。七回以降投げられる感じがあれば…。残念です」と無念の表情を浮かべた。

 初回から剛速球を連発した。「後にいい投手が控えているから初回から飛ばしていけた」。初回1死、李容圭への3球目。うなりを上げた直球は160キロをマーク。球場全体がどよめきに包まれた。

 前回登板の韓国戦から中10日。休養十分の右腕の球威は回を追うごとに増した。四回1死からは5連続三振。五回2死からも閔炳憲への2球目にこの日、7度目の160キロを記録。六回まで無安打に抑える投球で韓国打線の前に立ちはだかった。

 6回2安打無失点に抑えた前回同様、この日も完璧に封じ、対韓国は2試合13イニングで無失点。プロ入り後初の国際大会で、大谷の実力を世界に見せつけた。

 09年のWBCでイチローの活躍をテレビで観戦。その時、憧れた日の丸のユニホームで今はチームを引っ張る存在になった。「すっきりして終わっていない。トレーニングをしっかりして(来季に)向かっていきたい」。さらなる進化へ、大谷は突き進む。

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