NPB復帰へ“ズバ抜けた結果”を!
【香川・桜井広大外野手】
3月29日、徳島戦(アークバリアBP志度)が、香川にとってのオープン戦ラストゲームとなった。プレーボールの2時間前、桜井広大に開幕に向けての意気込みを聞いた。
「『始まるな』って感じですけどね。やることは(NPBと)一緒なんで。1年間、強い気持ちっていうかね。しっかり上を向いて戦いたいですね。悔いのないように」
四国・香川で迎える2年目は、NPB復帰へのラストチャンスと位置付けている。昨年の今ごろとは状況も大きく違う。右ヒジ手術後の不安は取り除かれた。ここがどんなリーグであるのかも、十分把握できている。
「言葉では『100%出し切る!』とかよくありますけど、ホントそういう気持ちでこの1年間を過ごしたいですね」
昨年、ベストナイン(DH)に選出されたものの、打撃タイトル3部門で2位に甘んじている。シーズン終了直前に行ったインタビューで「納得はしているが、満足はしていない」と語った。11月に受験した楽天の入団テストでも、復帰への扉をこじ開けることはかなわなかった。
「やれることはしっかりやったつもりなので。けど、それでもダメっていうことなんで。それ以上にやらないといけないなっていうことと、ホントにズバ抜けた結果を出さないといけないなっていう気持ちですね」
“ズバ抜けた結果”として自らに課すのは、打率・350、20本塁打。そして…。
「去年が44打点ですよね。最低50。まぁ60ぐらいはいきたいですね。それをクリアして、しっかり守れると」
今年は単身ではなく、家族を高松に迎え入れた。「家族の応援が必要だ」と感じたからだ。自らが一所懸命プレーすることが家族のために、ファンのために、さまざまな人々のためになると信じる。
「若いときは何も考えてなかったんですけど、いつか野球を辞めざるを得ないときが来るんで。好きなことを仕事にしている幸せっていうかね。感じないといけないなというふうに思いましたから。ほんでまた、人生1回きりですから」
シーズン開幕は3日後、4月6日だ。モチベーションを1年間維持し続けるのは簡単なことではない。気力を失わないよう、部屋の壁には目標をいくつか紙に書いて貼り出してある。
その中の1枚にはもちろん『NPB復帰』と書かれている。