最速156キロの高知デヘスス 夢はマエケン
【高知・デヘスス投手】
8月7日、首位を走る愛媛をホーム・高知球場に迎えた後期第6戦で、高知の外国人投手陣が好投を見せた。先発・ビラセニョール(アメリカ)が6回1失点でマウンドを降りると、七回をゲレロ、八回をグルジョンが無失点でつなぐ。
最終回のマウンドに登ったのは守護神・デヘススだ。先頭の4番・コルビーを遊ゴロに打ち取ると、5番・ベロス、6番・宏誓を連続三振に切って獲り、愛媛からの後期初勝利を挙げた。
今季、ドミニカ共和国にあるカープアカデミーからアイランドリーグへ育成派遣された。2メートル近い身長から最速156キロのストレートを投げ下ろす。防御率2・13はリーグ4位と好調だ。
「シーズン途中で先発から抑えに代わったのですが、自分としては抑えになってからの方が調子がいい。吉田さん(豊彦コーチ)に体の開きであるとか細かい技術的な部分を指導してもらって、投球フォームに気をつけていることがうまくいっている理由だと思います」
昨秋と今春、広島の練習キャンプに参加した。そこで「マエケン」と呼ばれている投手がエースであることを知る。
「日本で成功してマエケンのような投手になって、ドミニカにいる家族を日本に呼び寄せたい。そう思いました」
母国に3歳になる息子を残している。日本で一流のプロ野球選手になって、一緒に暮らす夢がある。そのために、いまはしっかり経験を積む。
「すべての球種においてコントロールの精度を上げること。それを踏まえた上でストレートの威力を高めること。ここでいい仕事をすることが、上に上がるための一番の近道だと思っています」
「どうすればNPBで活躍できる投手になれるだろう?」と投げ掛けた質問に、そう答えた。