香川・大木 地元・千葉の星になれ!
【香川・大木貴将内野手】
17日、高松市内で大木貴将と千葉ロッテとの契約交渉が行われ、合意に至った。
千葉の出身である。会見に同席した香川・西田真二監督の表情にも「良かった良かった!地元で!」と明るい笑みがこぼれた。
「帰って来ることに関して、両親がすごく喜んでました。香川だったら1年に2、3回しか見に来られないけど、これからはもっと見に行けるって。今年も来てました。シーズン中に数回と。あと、チャンピオンシップに」
1人っ子の長男が、3年間の修行期間を終えて帰って来る。両親に1つ目の親孝行ができた。
最も評価されたのは足である。43盗塁と2位に21もの大差をつけ、盗塁王のタイトルを獲得している。
実は今季開幕前から「盗塁王は獲れる」という確信があった。昨季は途中出場が多く「先発で使ってもらえれば、40以上行けるはずだ」と考えていたからだ。
打率も・244から・327まで数字を上げて首位打者と、堂々の2冠に輝いたことが高く評価された。
何が変わったのかと聞けば「やっぱり、考えて練習するようになったことですかね」と答える。
全体練習終了後、個人練習の取り組み方が変わった。あれこれと考えながら行う練習は楽しく、技術の向上は数字にはっきり表れた。
きっかけは、昨年まで二塁手のレギュラーだった生田目翔悟の姿である。
「入って来たときは普通だったじゃないですか、生田目さんも。でも、守備とかも急にうまくなったし。バッティングも3割近い打率を残して。『なんでうまくなったんだろうな』って思ったときに、やるときはしっかりやってるっていうか。自分がどうしたらうまくなるかっていうことを、すごくしっかり考えてやってる一面があったので」
正直に言えば、生田目がいたから試合に出られなかった。だが、越えたい背中を見つめていたそこに、成長のためのヒントがあった。
「自分で考えてやるっていうのも、アイランドリーグに来なかったら気付かなかったことだと思う」
3年間、四国で得たものを糧に、次の階段を上がる。