香川・伊藤C NPBで通用する選手を
【香川・伊藤秀範コーチ】
総合優勝を懸けて戦ったチャンピオンシップで敗れた。悔しいのは選手だけではない。もちろんコーチだって同じである。伊藤秀範コーチが言う。
「あそこをやっぱり勝ちたいですね。そこから先はグラチャンとかありますけど、まずは四国で優勝する。チャンピオンになる」
21勝を挙げて前期優勝したが、後期は11勝しか挙げられなかった。ネイラー(中日)の移籍もあり、投手陣の頭数で苦しんだことは否めない。終盤に近づくにつれ「粘り」を発揮することができなかった。
「投手陣の疲れが一気に後半に出て、バテました。終盤での粘りができなかった。チャンピオンシップでもそうですし。今年はもう駒はいるので、その心配はないです。ちゃんと分散して計算して、うまく配分して行きたいなと思います」
シーズンを通して粘り強いチーム作り、粘り強い投手陣作りを目指す。
毎年、選手たちに言い続けている言葉がある。「なんのためにここに来たのか」。もちろんNPBに行くため、ドラフト指名されるためのはずだ。
大いにNPBを意識して、スカウトにアピールしてほしい。投手は自分のことを考えて必死にやっていれば、それが自然とチームのためになる。そんな自負がある。
スタンドにスカウトの姿があれば、選手たちに「見に来てるぞ」とはっきり告げる。そこで自分の投球ができないようであれば、NPBに行ったところでどうせ通用しない。どんどんお客さんに見てもらって、どんどん投げろ。成長のカギはそこにある。
「その方が、やる気も出るので。目の色が変わりますよね。目つきも鋭くなるし。目を変えてやることが目的でもあります。竹田(隼人)に関しては去年の秋から、ドラフトが終わってからですね。悔しかったのか、自分発信でいろいろ聞いてくるようになった。『お!変わったな』っていう部分はありましたね」
1年を通じて「上を目指せ!」と言い続ける。モチベーションを下げさせないようなサポートも、コーチの大事な仕事である。