愛媛・長島 同級生対決制し球団トップの5勝!最多勝へ全力投球だ
【愛媛・長島知輝投手】文=高田博史
「プレッシャーはない」と言う。2年目の長島知輝はいまや、愛媛投手陣に欠かせない存在となった。
「先発ローテに入らせてもらって、いま自分ができることを精一杯やろうと思ってます」
対高知後期5回戦(8月21日、高知)で6回を投げ無失点、手にした今季5勝目は球団トップの成績だ。投球回数75回2/3もチーム最多である(25日現在)。
「いまの結果があるのは走り込みのおかげ。鍛えていまの結果が出てる。去年はずっと走ってましたから」
今治南を卒業後、アイランドリーガーとなった。昨年は7試合に登板し、0勝1敗。12回1/3しか投げていない。
最初は練習量の多さに面食らったという。だが、心が折れることはなかった。
「負けたくないな、と思う気持ちはありました」
上を目指すために、ここに来たのだから。
今季初登板は開幕2戦目(4月1日、坊っちゃん)。巨人3軍に黒星を喫したものの、あれよあれよという間に3連勝した。
しかし、5月に入りつまずく。3連敗を喫するなど、3勝4敗で前期を終えた。
息切れしてしまった。中断期間にしっかり走り込もう。トレーニングもやろう。そう決意している。
河原純一監督(元巨人ほか)のアドバイスで、ステップの歩幅を5歩半から6歩に伸ばした。投球フォームをもっとダイナミックにするためだ。
「いまは悪くないですね。前期と違う感覚っていうか、投げてて変わったなって思います」
登板前には必ず、父・清秀さん、母・京子さんからそれぞれメッセージが届く。普段は「いつも通り落ち着いて頑張りや」というものだが、5勝目の前は違った。
「『5勝目、獲りに行け!』って。同級生(高知・山崎勝也)対決だったので」
6勝が2人、5勝が7人と、最多勝争いは混戦模様だ。タイトルを意識してないと言ったらウソになる。
「でも、それを考えずに、自分のできることでチームに貢献できたら……」
残り試合、全力でぶつかろうと思っている。