強かぁー。ぶち強いのう。優勝するべ…。今や、猛虎の進撃は日本中の話題や。3度目の挑戦で18年ぶりの貯金20に到達。星野監督も、数字に無関心を装うのがつらくなってきた?それじゃあ本紙がそのぶん、騒ぎましょう。トラ、トラ、トラ祭りじゃい!
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中 日 |
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阪 神 |
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1 |
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× |
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勝:藪5勝
S:ウィリアムス17S |
本塁打:片岡6号 |
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守護神・ウィリアムス(中央)も復活し、笑顔で勝利のタッチ |
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お立ち台には片岡が上がった。しかし、ヒーローは1人じゃない。八木、桧山、矢野、そして今岡。指揮官のいう打線の“線”が見事につながった。
火がつけば、一気に燃え上がる。4連打を含む5安打4得点。二回の集中打に星野監督も「序盤でいいクセが出たな」とほくそえんだ。3度目の挑戦で貯金20に到達。前回優勝の1985年10月24日以来、6432日ぶりの“潤沢資金”だ。
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MAX146キロの直球を武器に7回2失点で5勝目をあげた藪 |
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主導権は一瞬で握った。二回、2試合連続で4番に座った八木のバットがまた火を噴いた。先頭打者として右前打で口火を切る。桧山も右前打で無死一、二塁と好機を広げた。続く“頼れる男”矢野が中日・紀藤のスライダーを中前へはじき返す先制適時打。「今日は娘(長女・晴菜ちゃん)の4歳の誕生日だったんだ」と最高の勇姿を愛娘にプレゼントした。
片岡も適時打で続いて2―0。それでもまだ終わらない。沖原が犠打、藪が凡退して二死二、三塁。そこで1番・今岡が中前への2点適時打を放って4点目を奪った。
「絶好のチャンスで、ランナーをかえすだけだった。序盤からドンドン攻め立てていきたかった」と今岡。たたける時にたたいておく。勝負の鉄則を忠実に守った。4打数2安打と4番の務めを果たした八木は「あまり背伸びせず、自分のできることを精いっぱいやるだけ」とにくいセリフを吐く。
甲子園で球団タイ記録となる9連勝。平日にもかかわらず、この日も4万8000人がマンモスを埋め尽くした。昨季は5万人以上の甲子園で5勝13敗。5万3000人の超満員は1勝の後、7連敗を喫した。重圧に対する弱さは否めなかった。
しかし、今年は違う。大声援を力に変えられる。「去年は勝てん勝てんとみんなにいじめられたからな」。指揮官にとっても過去は笑い話だ。
貯金20の大台に対する質問に「それを大台と言うんか?」と星野監督は即座に切り返した。あえて厳しい表情をつくってみせる。「貯金をするに越したことないが、いつも言うようにその日その日や」。一瞬のスキが、命取りになると知っている。ペナントが視界に入っている限り、闘将の真の笑顔は秋まで封印される。(船曳陽子)
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