堂林に侍道場!代表コーチ4人熱血指導
野球の日本代表は14日、ヤフードームで初練習を行い、広島・堂林翔太内野手(21)が山本浩二監督(66)をはじめ、高代延博内野守備・走塁コーチ(58)、立浪和義打撃コーチ(43)、梨田昌孝野手総合コーチ(59)から次々と指導を受けた。超豪華な“侍道場”で濃厚な勉強。プリンスは技術、知識すべてを吸収し、成長の糧とする。
あふれる素材が“レジェンド”たちを次々と動かせた。まずは遊撃の名手でノック職人、高代内野守備・走塁コーチ。中日、広島で立浪、金本らを育てた58歳が、堂林のキャッチボール相手を買って出た。送球に難があるのを見抜くと三塁へのノック後、下半身を使った送球の仕方について手本を示しながら教えた。
続くティー打撃では、2480安打のミスタードラゴンズ・立浪打撃コーチ。自らトスを上げ、バットを構える位置、間の取り方を助言した。
フリー打撃の合間には山本監督自ら素振りを見せ、「左肩を開くとバットが遠回りする」と打撃を説いた。全体練習終了後に行われた特打の際には、梨田野手総合コーチが声をかけ、目の前でスイングを実演した。
浩二JAPAN初練習で、野手系の全首脳(不参加の緒方耕一外野守備・走塁コーチを除く)から指導を受けたのは、堂林ただ1人。「将来は代表の中に入らないといけない」と高代コーチ。球界の宝と皆が認めるからこその、異例とも言える豪華“侍道場”だった。
「立浪さんからは窮屈じゃなく、自然で楽な位置でバットを構えろ、と。秋季キャンプで緒方(孝市打撃コーチ)さんから言われたのと同じ。何でもかんでも合うわけではないけど、自分が悪くなった時に引き出しが増える。それ(代表での教え)を生かすも殺すも自分次第です」。堂林は目を輝かせ収穫を喜んだ。
特打おかわり 秋季キャンプでは特守に特打と日暮れまで、徹底的に鍛えてきた。ただ、「体が全く張っていない。次の日に疲れも残っていない」と言う。今季144試合フル出場を果たした肉体は自身も驚くほど、強くなっていた。
この日の練習でも志願し、T‐岡田とともに特打をおかわりした。「キャンプでやってきたことと同じことをやっていきたい」。練習量が物足りない様子で話した。
16、18日のキューバ戦はもちろん本気の勝負。だがプリンスにとっては、日の丸舞台こそが成長の場。「(他の選手を)見て学びたい。聞く機会があれば聞きたい」。どん欲にすべてを吸収し、財産を持ち帰る。