今村猛アピール!視察の与田コーチ絶賛

 「広島春季キャンプ」(4日、日南)

 WBC日本代表候補の広島・今村猛投手(21)と前田健太投手(24)が4日、キャンプ初のフリー打撃に登板。今村は菊池、堂林相手に全変化球を含む42球を投げ、安打性6本に抑えた。早い仕上がりと表情を変えない堂々の投げっぷりで、視察に訪れていた日本代表の与田剛投手コーチ(47)に好アピールした。

 与田投手コーチがケージ裏で注視していたが、今村はいつも通り、淡々と投げ続けるのみだった。「アピール?そんなのじゃなく、調整で投げただけ」。平然と言ってのけるところが頼もしい。

 初のフリー打撃登板で力強い直球にフォーク、スライダー。シュートの全変化球を披露。菊池、堂林相手に42球で6安打に抑える好アピールにも喜ぶ様子はなかった。

 初視察した同コーチは「(調整が)早い印象は受けた。力のある球を投げていた。表情を見ても、皆さん知っての通り、淡々とあんまり表情に出さない。そこが彼の良さ」と満足顔だ。代表候補最年少ながら、世界の舞台でも動じないであろう、その強心臓を評価した。

 ポーカーフェースが売りながら熱い闘志は内に秘める。同コーチから「仕上がっているよね?」と問われると「あとは打者に投げていくだけです」とキッパリ返答した。

 日南に先乗りし、自主トレ中に5度のブルペン入り。キャンプ4日目で早くも打者相手に投げた。「そんなに強く投げていない。変化球とか、ここ(のコース)を見逃すんだな、とか。打者の反応を見たかった。詰まったりとかもしてたし、調子が良くない割には手応えがあった」と、調整は順調そのものだ。

 7日からの第2クールではシート打撃、紅白戦に登板するつもり。15日からの代表合宿(宮崎)で「シーズンとは言わないまでも、オープン戦ぐらいには持って行きたい」と意気込んだ。

 現在、候補選手は33人。本戦28人枠へ向け、投手、野手合わせ5人が落選する。中日・浅尾、山井、西武・涌井、巨人・山口ら侍候補の救援陣は強者(つわもの)ぞろい。だが昨季はリーグ2位タイの69試合に登板し、防御率1・89を残した今村も負けるつもりはない。

 「どうせやるなら、仕上がった状態で行って、それでダメならダメで仕方ない。その時に力を出せたら」。鯉の若き剛腕は全力で侍に生き残る。

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