中田、守備もOK!左翼&一塁で猛デモ
「WBC日本代表合宿」(15日、宮崎サンマリン)
日本ハム・中田翔内野手(23)がWBC日本代表候補合宿初日に最終メンバー入りへ大きく前進した。シートノックでは左翼からレーザービームを連発し、一塁の守備も無難にこなした。自慢の打撃でも居残り特打で豪快な柵越えを放つなど、首脳陣に強烈なアピールを続けた。
一流選手が集う侍ジャパンでも、存在感が際立っていた。午後から行われたシートノック。左翼の守備位置に就いた中田は、低い弾道のレーザービームを連発した。「周りがすごい選手ばかりで、気合が入った」。昨季、両リーグトップとなる19補殺をマークした地肩の強さを披露した。
182センチ、95キロの巨体ながら、フットワークも軽快だった。外野の守備練習が終わると、稲葉と一緒に一塁のポジションに就き、内野ノックも受けた。この日、2つのポジションをこなしたのは中田だけ。山本監督は「ファーストもできる。うまいもんですね」と、守備面で合格点を与えた。
全体練習を終えると、特打にも参加。立浪打撃コーチにタイミングの取り方など指導を受けながら、納得いくまでバットを振り込んだ。「立浪さんに教えてもらい、飛距離が出た」。豪快弾をぶっ放し、持ち味の長打力をアピールした。さらに、坂本にも打撃のアドバイスを請うなど、どん欲な姿勢を貫き続けた。
最終メンバー入りの当落線上にいるが、左肘を痛めている大島は万全の状態になく、中田と同じく右の大砲である村田も、右手中指のつめに不安を抱えている。中田にとっては“追い風”が吹いている状況だ。
野手最年少の23歳ながら、臆する様子は一切ない。残り3日間、生き残りをかけた戦いが続くが「思い切りがんばるしかない。僕みたいな選手は考えながらやるより、やるしかない」と瞳をぎらつかせた。