侍ジャパン逆転勝ち 相川起死回生弾
「壮行試合、日本代表3‐2豪州代表」(23日、京セラ)
日本代表が、相川の3ランで逆転勝ちした。
七回まで1安打無得点に抑えられていた侍ジャパンが、八回にようやく目覚めた。1死から7番の中田(日本ハム)がチーム2安打目となる左前打で出塁すると、途中出場の井端(中日)が右前打でつないで一、二塁。ここで、同じく途中出場の相川(ヤクルト)が、左翼席へ逆転の3ランをたたき込んだ。球場を覆っていた重苦しいムードが一変した。
相川は、カウント3ボール1ストライクからの一発を「いいカウントだったんで、1球思い切って振ろうと思った」と振り返った。山本監督は「思い切って振ってくれた。長打力もありますんでね。よかったです」と、安どの笑みを漏らした。
投手陣は、先発の田中が3回を投げ4安打2失点。立ち上がりは制球が定まらず、押し出し死球で失点するなど、課題を残した。しかし2番手の杉内(巨人)は2回を、3番手の能見(阪神)は3回を、それぞれ無失点に抑える好投。1点リードの九回に登板した牧田(西武)も1回を3人で退けた。
豪州代表との壮行試合初戦は、まさに辛勝だった。投手陣にはある程度のめどは立ったが、打線に関しては不安はぬぐい去れない。この試合、安打が出たのは、八回の攻撃を除けば、9番に入った松田(ソフトバンク)の中前打だけ。レギュラーと期待される選手に結果が出ていない。
しかし山本監督は、ひとまず勝ったことを評価した。「(チームに)『勝ちたい、勝ちたい』という気持ちがあった。勝てたということは大きい。これで楽になってくれれば」。侍ジャパンの変化に期待した。