侍首脳陣、ブラジルの弱点見つけた
「WBC強化試合、オリックス6-2ブラジル代表」(26日、京セラ)
WBC日本代表の山本浩二監督(66)が26日、3月2日の初戦で激突するブラジルの強化試合を視察した。コーチ陣や阿部ら選手もスタンド観戦して、次々と弱点を発見。攻略の糸口については口を閉ざしたが、初戦突破へ大きな収穫をつかんだ。
不気味な存在としてマークしていたブラジルは、穴だらけだった。四回まで視察した山本監督は、攻略の糸口を発見したのかと聞かれ「これくらい見ても参考にならない」と多くを語らず。ただ、「あっても言わないよ。フッフッフ」と付け加え、意味深な笑みを浮かべた。
指揮官に代わり、コーチ陣が収穫を口にした。5盗塁を許した捕手の平田について、高代内野守備走塁コーチは「捕球してから時間がかかるし、スローイングは良くない」とばっさり。足を絡めた「スモールベースボール」をするうえで、決定的な弱点をつかんだ。
本来、ブラジルの正捕手はメジャー実績もあるヤン・ゴームズが務めていたが、所属するインディアンスとの交渉の末、出場を辞退。捕手登録は平田とフランサの2人だけになった。ブラジル代表のラーキン監督は「平田をレギュラーにするかは決まっていない」としたが、橋上戦略コーチは「捕手のデータが少なかったので、いろいろなものが見られて良かった」とうなずいた。
評判の高かった投手陣も14四球を与えるなど、ボロボロ。橋上コーチは「急にコントロールが良くなるのは考えにくい。(四球を)選んで走って、選んで走ってが、効率のいい攻撃」と、本番を見据えた。油断は禁物だが、勝算はかなり高まったはずだ。