坂本が目覚めた!不振脱出だ4安打
「WBC強化試合、巨人1‐6日本代表」(28日、ヤフオク)
やっぱり坂本には笑顔が似合う。日本代表1点リードの六回、2死満塁で打席が巡る。初球。得意の内角へ来た143キロ直球。快音とともに左翼線にはじき返した。これで2者が生還。二塁上で見せた笑顔のガッツポーズが絵になる。
「ここまで結果が出ていなかったので、最後に結果を出したいと強い気持ちで臨んだ。気持ちよく(本戦に)出られます」
立浪打撃コーチも「初球から振るのは、タイミングが合っていないと打てない」と絶賛の打撃。この試合前まで4試合でわずか1安打、打率・091の不振だったが、ところがどっこい、調子はどん底からのV字回復だ。初回先頭での中前打に始まり、五回には決勝点につながるつなぎの中前打。八回にも右前に運び、一気の4安打固め打ち。切り込み隊長の目覚めを印象づけた。
ともにグアムで自主トレをしてきた阿部不在の中でよみがえった背番号6。かつて阿部に、年俸1億円を超えたら自分が後輩を連れて自主トレに行くように言われた。だが坂本は、阿部にまだ教わりたいと、無理に自主トレについていった。
そんな打撃の“先生”の欠場が心配でないはずがない。「阿部さんがいなくても、みんなが一つになって、みんなが(自分を)キャプテンと思ってやっていた。本戦でも一丸になってやれば、今日のようになる」。しっかり治るまで無理をしなくていいように‐。団結力で主将の危機を乗り越える。