スタメン復帰の阿部は不安を“一走”
「WBC・1次ラウンドA組、日本5‐2中国」(3日、ヤフオク)
結果的に最後の得点となった5点目を、一塁からの激走で奪い取った。「走れるキャッチャーを目指してるので」。ちゃめっ気を交えて振り返った笑顔に、充実感がにじむ。初戦のブラジル戦は代打で決勝点をたたき出した阿部が、スタメンに復帰して存在感を示した。
「(走塁は)いつもより速かったでしょ。(スタメンは)監督が(考えを聞きに)きてくれて、『いけます』と」
序盤から前田とのバッテリーで中国打線を封じ、五回の攻撃で躍動した。1死一、二塁で打席に立つと四球を選んで出塁。続く糸井が中越えの打球を放つと、右膝痛を全く感じさせない走塁で一気にホームにかえった。
山本監督も「今日はヒットが出てないけど、打線にまとまりが出てくる。よく走ったね」と目を細めた働き。2次ラウンド進出が濃厚となり、頼れるキャプテンは「キューバ戦では色々試せる」と次の戦いに目を向けることも忘れなかった。