侍ジャパン打線つながらず

 「WBC1次ラウンドA組、キューバ6‐3日本」(6日、ヤフオクドーム)

 あまりに反撃が遅かった。日本は0‐6の九回、3四球などで1死満塁とすると、長野の遊撃内野安打、鳥谷の中犠飛、井端の右前打で3点を返した。しかし反撃はここまで。日本はキューバに次ぐ2位で、2次ラウンドに進むことが決まった。

 プレーボールから、回を追うごとに球場の雰囲気が重くなっていった。六回まで毎回走者を出しながら、得点できない。六回1死一、三塁で稲葉が投ゴロ併殺打に倒れると、「稲葉ジャンプ」で盛り上がった球場が一転してため息に包まれた。山本監督は「チャンスはあったが、つながらなかった」と振り返った。

 打線が攻めあぐねている間に、投手陣が次々と失点。八回に今村が3ランを浴びて、試合の大勢は決した。九回の反撃は、この試合だけに限っていえば「焼け石に水」だった。

 2試合で7打数3安打、打率・429と好調の内川が腰の張りを訴え、大事をとって欠場した。1番に長野、3番にベテランの井端を据えた打線は、九回こそ得点をたたき出したが、相手の自滅という面もある。少なくとも八回までの攻撃を見れば、機能したとは言い難い。

 よく「打線は水物」といわれる。ある日突然打ち出したり、沈黙したり、予測不能ということだ。ただ短期決戦で打てない時には、そこに精神的な「重さ」がのしかかってくる。3連覇が期待されるWBCならば、なおさらだ。

 打線は、胸を張って2次ラウンドに臨める状態とはいえないだろう。九回の3点が、少しでも「重さ」を振り払ってくれるのを願うばかりだ。8日に始まる2次ラウンド初戦は、B組1位の台湾と対戦する。

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