台湾力尽く…王建民6回0封粘投実らず
「WBC・2次ラウンド1組1回戦、台湾3‐4日本」(8日、東京ド)
台湾が瀬戸際まで侍ジャパンを追い詰めた。無念の逆転負けにも、謝長亨監督は「選手は素晴らしいプレーをしてくれた。日本の高いレベルに近づきたいと思っていた。勝つことはできなかったが、粘り強く戦えた」と胸を張った。
中盤までは、06、07年にヤンキースで2年連続19勝を挙げたエース・王建民が仁王立ちした。140キロ前後の高速シンカーでゴロを打たせる持ち味を発揮。得点圏に走者を背負った4度のピンチを、すべて内野ゴロで切り抜け、76球で6回を6安打無失点に封じた。
「今日は制球を最重視した。日本は粘り強い打者が多くてとても苦労した」と王建民。キッチリと役割を果たした大黒柱に、指揮官も「素晴らしい結果に拍手を送りたい。彼がいると安心感が生まれる」とたたえた。
九回に守護神・陳鴻文があと1人から同点打を献上するなど、救援陣が踏ん張れず、最後は力尽きた。だが、生き残りをかける9日の敗者復活戦・キューバ戦を前につかんだ自信もある。
「今日の教訓をくみ取り、敗戦から学びたい」と謝長亨監督。王建民も「目の前の試合に集中するだけ」と、チームの気持ちを代弁した。