米国、本拠で負けた…黒星発進もう背水

 「WBC・1次ラウンドD組、米国2‐5メキシコ」(8日、フェニックス)

 フェニックスなどで1次ラウンドC、D組の3試合を行い、初優勝を狙うD組の米国はメキシコに2‐5で敗れ、黒星スタートとなった。メキシコは1勝1敗。イタリアはカナダを14‐4の八回コールドゲームで破って2連勝。C組ではプエルトリコがスペインに3‐0で勝ち、初戦を白星で飾った。

 一しゅうしなければいけない相手に足元をすくわれた。序盤からリードを許す苦しい展開。反撃の糸口すら見つけることなく優勝候補の米国が完敗した。

 自国開催の試合。4万4256人が押し寄せ、注目度の高さをうかがわせた。しかし、スタンドを染めたのはメキシコカラーの赤と緑。メヒコ!メヒコ!の大合唱とともに無数の国旗がはためく。本拠地は完全に敵地と化していた。

 誤算は先発のディッキーだ。昨季20勝&サイ・ヤング賞のナックルボーラ‐があっさりつかまった。初回。連打を浴びて無死二、三塁。犠飛と内野ゴロで早々と2点を失った。三回には4番A・ゴンザレスに高めに浮いた魔球を右中間最深部へ2ラン。「ブルペンではいい感じだったけど、キレがなかった。思い描いていたようなボールを投げられなかった」。悪天候のため、開閉式の屋根は閉じられていた。“無風状態”はナックルにとってマイナス要素でもあった。

 打線は相手先発ガヤードの前に三回まで1安打。四回に最初の1点をもたらしたライトは「投打ともに相手が我々を上回っていた」と完敗を認めざるを得なかった。

 もう1敗も許されない。次なる相手は2連勝中のイタリアだ。敗戦後の会見でトーリ監督は「プレーオフと同じ心構えで臨む。すべての試合に勝つことを考えなければいけない」と言った。ヤンキースを4度、世界一に導いた名将が背水の陣で臨む第2戦。野球発祥国の威信に懸けて勝ちに行く。

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