マー君2回1失点!決勝は任せた
「WBC強化試合、日本6‐3ジャイアンツ」(14日、スコッツデール)
侍のエースが、3連覇を決める!WBC日本代表の山本浩二監督(66)が、19日(日本時間20日)の決勝に田中将大投手(24)=楽天=を先発に立てることを明言した。田中は14日(同15日)のジャイアンツとの練習試合で2回を投げ1失点だったが、昨季ナ・リーグMVPのポージーを見逃し三振に仕留めるなど、手応えは十分だ。
自信を深めた。侍エースの田中が2回を投げ3安打1失点。失点はしたが、昨季ナ・リーグMVPのポージーを見逃し三振に仕留め「内容自体は良かった。感じは悪くない」と前向きな言葉を並べた。
こん身の1球だった。ジャイアンツの主砲・ポージーとの対戦は一回、2死一塁。2ボール2ストライクから投じた94マイル(約151キロ)は、外角低めいっぱいに決まるベストピッチ。MVP男のバットはピクリとも動かず、敵地のファンからどよめきが起こった。
収穫を得たマウンドだった。気温や湿度が異なる屋外球場での登板で、滑るWBC球への対応に注目が集まったが「(日本より)乾燥はしているが気にならなかった」。打たれた3安打のうち2本は芯を外したもの。緩いカーブでカウントを稼ぎ、スプリットで空振り三振も奪った。
15球団以上のメジャースカウトが視察に訪れていたが、評価は上々。来オフ、ポスティングでのメジャー移籍の可能性もある右腕について、ア・リーグ球団のスカウトは「どの球種でもストライクを投げることを怖がらないので、打者は球種を絞りづらくなる。すばらしいボールを投げていた」とうなずいた。
前夜は大リーグ球団に所属する松坂、藤川、岩隈、中島の4選手が、アリゾナのステーキハウスで行われた侍ジャパンの決起集会に参加した。大会序盤は不調だった田中も激励され「結果が出ていないのを知っていたようで、非常に心配していただきました」と笑った。
だが、もう心配は無用だ。山本監督は決勝に進んだ場合、田中を先発させるのかという問いに「当然、そうなる」と、言い切った。これを受けて、田中は「チームが勝つために投げるだけ」と決意を口にした。