侍J・中野独占インタビュー 憧れの「7」背負っていざ夢舞台!「自分の全てをぶつけます」
「カーネクスト2023 WBC1次ラウンド 東京プール、公式練習」(8日、東京ドーム)
野球日本代表「侍ジャパン」は9日にWBC初戦の中国戦(東京ド)に臨む。阪神から選ばれた中野拓夢内野手(26)はデイリースポーツの独占取材に応じ、並々ならぬ決意を激白した。代走、二遊間の守備固め、先発出場などあらゆる立ち位置を期待される背番号7が、「強い気持ち」を胸に頂点を取りに行く。
「自分でいいのかな…」。1月中旬、栗山監督から代表メンバー入りを電話で伝えられた中野は不安でいっぱいだった。ただ、今は心境が違う。3大会ぶりの世界一奪還へ「30人の侍」の一員として戦う自覚が備わった。
「自分がWBCの舞台でプレーすることで緊張感やプレッシャーも出てくると思うんですけど、そこも逆に楽しめたらいいですね。自分にとって、一生に一度の特別な大会になるかもしれない。自分の全てをぶつけます」
侍ジャパンで着用する背番号は「7」。中野にとって不思議な巡り合わせでもある。「幼い頃の宝物は背番号7の今岡さんのユニホームでした。自分は阪神ファンだったので、それを着て応援してましたから」。画面越しで応援していた日々から20年近くが経過。運命的に日の丸で同じ7番をつける時が来た。
東京五輪でも阪神で同僚の梅野が同番号を着用し、金メダルを獲得した。「7番をつけて世界一になった梅野さんにも『いい番号だと思う』って言われましたよ」とニヤリ。代走、守備固め、二遊間での先発出場…。役割は多岐にわたるが、侍の“ラッキー7”として躍動してみせる。
阪神から湯浅と共に選出された侍ジャパン。約1カ月間、岡田阪神から離れることとなったが、それだけにチームを代表して国際大会に挑む意識が強い。
「チームを代表して日本を背負ってやるわけですからね。阪神の名に恥じないようにというか、やっぱり自分のプレースタイルを見ていると思う。そこで変なプレーをすると球団にも迷惑がかかりますから。代表として出ている以上、日本の力にならないとですね」
本番でも心がけるのは「強い気持ち」だ。インタビューやお立ち台でも虎党におなじみのフレーズで大切にしている理由を明かす。
「昔から何事も一番でないと嫌なんです(笑)。例えば阪神でも同期の輝(佐藤輝)には絶対に負けたくないとか。自分の場合は体が小さかったし、大きい人には負けたくない。負けたくない=強い気持ちなんですよね」
171センチと小柄な中野だが、反骨心を胸に不断の努力を重ねて侍戦士となった。「一番でないと嫌」-。当然、視界に捉えているのは世界一の頂だけ。さあ、夢舞台へ出陣だ。