侍Jの雰囲気を示した「ダルビッシュジャパン」栗山監督が明かす 際立つオンとオフの切り替え

 イタリア戦のセレモニーで栗山監督(右)とタッチするダルビッシュ(16日)
 米国入りしたダルビッシュ(手前)、村上(右手前)岡本和(その左)ら(共同)
 米国入りした栗山監督(共同)
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 侍ジャパンは1次ラウンドから準々決勝まで5連勝で東京ラウンドを突破した。米国時間17日未明にチャーター機で準決勝の舞台となるマイアミ国際空港に到着。機内での様子を選手たちが発信したSNSで見ると、非常にいい雰囲気だったことがわかる。

 「今回はダルビッシュジャパンと言ってもいいくらい。彼がやってくれたことは、自分の事はさておき、チームのことだったり、野球のため、将来のためでした。今、僕が多くを語ることじゃないですが、いつか全てを皆さんにお伝えしようと思うくらい、本当に感謝しています。もちろん勝つためにやってくれているんですけど、これが5年、10年たった時に、日本の野球界のために本当に大きなことになるのは間違いないので。ダルビッシュ選手に感謝しています」

 栗山監督がイタリア戦後に発した言葉だ。今回、宮崎合宿からダルビッシュ有投手が参加。国内の選手たちに惜しみなく自分の経験を伝え、投手だけでなく野手とも積極的にコミュニケーションを図った。日本球界にある先輩&後輩の垣根を取っ払い、国際大会に向けては「戦争に行くわけじゃない」とプレッシャーを取り除いた。

 かと言って侍ジャパンの空気が緩んでいたわけではない。指揮官はイタリア戦前の会見で「試合前に話をしましたけど、明らかに空気が違う。選手たちがきょうの大切さを感じてくれている。それを信じて戦うだけです」と1次ラウンドとの違いを語っていた。オンとオフの切り替え-。そのメリハリをチームが持っているからこそ、大谷の絶叫など勝負どころでの異様な集中力が伝わってくる。

 目標の世界一奪還まであと2試合。強豪国が待ち構える中、指揮官が最敬礼する「ダルビッシュジャパン」がどこまでの戦いを見せるか-。準決勝からも目が離せないことは確かだ。

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