【独占手記】侍・湯浅 特別な世界一、阪神でもアレできるよう 最強投手陣から刺激!もっと上を目指して 追加点悔しかった

 ブルペンを飛び出して歓喜の輪に向かう湯浅(中央)ら(撮影・吉澤敬太)
 金メダルを手に記念撮影する中野(左)と湯浅(撮影・吉澤敬太)
 WBC優勝を果たし、大谷(左)とタッチする湯浅(中央)=撮影・吉澤敬太
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 「WBC決勝、日本代表3-2アメリカ代表」(21日、マイアミ)

 阪神から侍ジャパンに選出され、3大会ぶりの世界一奪還に貢献した湯浅京己投手(23)がデイリースポーツに独占手記を寄せた。世界一の喜びを口にし、ダルビッシュとの秘話も明かした背番号22。ダルビッシュ、大谷、山本ら最強先発陣に刺激を受け「やっぱり負けたくない。もっと上を目指したい」と高い向上心が芽生えた約1カ月間を振り返った。

  ◇  ◇

 デイリースポーツ読者の皆さま、侍ジャパンの湯浅京己です。WBCでのご声援ありがとうございました。日々、充実していましたし、世界一を取れて素直にうれしいです。初めてのシャンパンファイトもアツアツでめっちゃ楽しかったです。

 各国を背負って出場している代表の選手たちが集まるWBCは、本当にすごい選手たちばかりでした。レベルの高い大会だなと思いますし、そこで世界一になることは、本当にすごく特別なことなのかなと感じています。

 印象に残っている試合はサヨナラ勝ちした準決勝・メキシコ戦。1点ビハインドの八回途中に登板して追加点を取られたことはすごく悔しかったけど、最後にムネ(村上)が打ってくれて。すごくうれしくて声がかれてしまいました。

 初めて日の丸を背負って戦ってダル(ダルビッシュ)さんや大谷さんなどすごい方たちばかりとプレーして、改めてすごい環境でやらせてもらっていたんだなと実感しました。

 ダルさんには、合宿期間中にスライダーやフォークの握り方なども教えてもらいましたが、本当にすごいんですよ。例えば、その日の体調を見て飲むサプリメントを変えているそうで。普通はそんなことできないですよね?自分の体のことなども詳しくないとそこまでできないですよね。

 体調によって飲むサプリメントを変えるだけでなく、エクササイズもいろいろと自分で考えながらやっているとの話も聞きました。私生活の面でも細かい部分まで気を配っているところから意識の高さを感じていました。

 実は、宮崎の合宿期間の最後の方から「ドライブライン」のボールを使い始めました。前から興味はあったんですけど、ダルさんに簡単なものを聞いてみてキャッチボールの前に実践してみたら、その後のキャッチボールの1球目から結構、強い球が投げられて。ちなみに、ボールを入れているパドレスの袋はもらいました(笑)

 ダルさんだけではなくて、大谷さんのスライダーの曲がり方はエグいなと思いましたし、由伸(山本)さんはやり投げで調整していたり、自分の調整方法を持っているなというのも感じましたし、改めて考え方などすごく勉強になりましたね。

 投手陣の一人一人のレベルが高くて一球、一球の精度も本当に高い。間近で見ていてすごいなとは思いましたが、やっぱり負けたくないなと思いましたね。ダルさん、大谷さん、由伸さん、朗希(佐々木朗)だったりを見ていたら、自分はまだまだだなと思うことがたくさんあります。

 宮崎での合宿中からも、もっと上を目指してやりたいなとは感じていました。少しずつ近づいていけるようにいろいろ聞いたり、この期間でしっかり成長したいなという思いで過ごしていましたね。

 本当に最高のチームで、最高の大会になりました。タイガースでも“アレ”したい。日本に帰ってから、NPB球を触ってみて調整して、しっかり1週間で開幕に合わせられるように頑張ります!!(侍ジャパン、阪神タイガース投手)

 ◆雲外蒼天 湯浅が聖光学院時代に出会った言葉で、グラブにも刺しゅうしている。「困難を努力して乗り越えた先には、明るい未来が待っている」という意味がある。

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