米国・トラウト「彼らには脱帽だ」 チームメート・大谷に阻まれた連覇
「WBC決勝、日本代表3-2アメリカ代表」(21日、マイアミ)
米国は最後、トラウトのバットが空を切り、連覇への夢が絶たれた。エンゼルスでチームメートの大谷に屈した米国の主将は「みんなが見たがっていた勝負。第1ラウンドは彼が勝った。102マイル(約164キロ)を投げてきて、最後はスライダー。本当に闘争心がすごい」と潔く負けを認める。それでも「彼らには脱帽だ。厳しい夜になった。でも、また戻ってくるよ」と必死に前を向いた。
トラウトの他にベッツ、ゴールドシュミットとメジャーのMVP受賞者を、オールスター級の選手が囲む強力打線。しかし日本の7人の継投に分断され、9安打を放ちながらソロ本塁打2本による2点に終わった。
投手陣の差も、明暗を分けた。エース級をそろえた日本に対し、米国は一線級が不在。先発のケリーは昨季ダイヤモンドバックスで13勝を挙げたが、二回途中で降板。救援陣にリードして託すことはできなかった。
デローサ監督は日本の投手陣について「素晴らしいボールを持っていた」とたたえ、指名打者で先発しながら九回を抑えた大谷に「このスポーツにおけるユニコーン(一角獣)のような存在だ」と、架空の生き物に例えて最大級の賛辞を贈った。