タナキク不振、岡田負傷…投打に不安材料
開幕まで2週間を切り、ここにきて投打に不安材料が顔をのぞかせてきた。
投手陣では先発ローテの一角として計算に入っていた岡田の負傷だ。17日の楽天戦で左ふくらはぎに打球を受けて緊急降板した。昨年、右ふくらはぎに死球を受けた安部は故障を長引かせただけに、岡田も大事に至らないことを願うばかりだ。
故障も心配だが、ピッチング自体にも不安を抱えている。この試合も5四球と悪癖をのぞかせた。ストライクを取ることが精一杯で、打者と勝負しているというより、自分自身と闘っている感じだった。負傷が癒えたとしても、昨年の課題を改善できていないようでは、シーズンに入っても苦しい投球をしいられることになる。
また、18日の楽天戦で先発した大瀬良もピリッとした投球が見られなかった。こちらも岡田同様、ストライクを取ることに精一杯で四球をきっかけに失点した。キャンプから順調な調整を続け、開幕をすごく楽しみにしていたが、ここ数試合、不安定な投球が続いているのは気掛かりだ。
一方、野手に関しても田中、菊池の1、2番コンビの調子がなかなか上がってこない。田中は今季、三振を減らすというテーマを持って臨んでいるが、今のところ三振の数も減っていないし、安打も出ていない。菊池も打率1割と低迷している。試合中盤で若手と交代するため、打席数が少ないことも関係しているかもしれないが、それを割り引いたとしても攻撃陣を引っ張る2人のバットの湿り具合は心配だ。
ここまでチームもオープン戦の成績は黒星が先行している。若手にチャンスを多く与えているため、勝敗はさほど気にすることはないが、それよりも問題なのは、投打とも内容自体が決していいとはいえないことだ。
開幕が近づき、ここからメンバーが絞り込まれ、より実戦に近い形で戦っていくことになる。実戦モードに入ることで選手の気持ちも徐々に盛り上がっていくだろう。現時点では不安材料ばかりが目につくが、実戦モードに入った時に選手たちがどんな戦いを見せてくれるか。開幕へ向けて、そのあたりも注目していきたい。