タダで手軽に!!公園内でヘラブナ釣り 半日で5匹前後、いい日は2ケタも
関東の中で最もヘラブナ釣りが盛んなのは埼玉県。単に「海なし県だから」というのではなく、手軽に竿を出せる場所が多いことが理由だろう。
好事例といえるのが公園内の釣り場。埼玉県内には市や町が公認するそれがいくつもあるのだ。
越谷市南部にある薬師沼(やくしぬま)もその一つ。場所は国道4号バイパス「赤沼」交差点から南西方向へ約100メートルのところ。薬師沼親水公園全体の北側半分が水域で、そのどこからでも竿が出せる。
沼の形は楕円(だえん)形で、差し渡しは広いところで約100メートル、狭いところで約60メートル。中央にはコンクリート製の立派な橋が架けられていて、その上に釣り座を構えることもできる。
11月上旬、久しぶりに現地を訪れてみた。すると、平日だというのに20人ほどのファンの姿。どうやら昔と変わらぬ人気を保っているようだ。
沼のすぐ横にある駐車場には地元ナンバーの車がズラリ。そして、自転車やバイクを釣り座後方に置く姿もあり、やはり地元ファン中心の釣り場であることが分かる。
近くに寄って実際の様子を拝見。すると、竿は9~10尺といった短竿使用の人ばかり。北岸に入っていた一人に話を聞くと、こちら側は水深が1メートル弱とのことで、ダンゴエサを使った底釣りをしているとか。
また、クチボソなどの小魚が多いため、グルテンエサの使用は水温がもう少し下がってからがいいと教えてくれた。
南岸は1メートル強の水深で、宙釣りファンが好んで入る場所。使用エサは両ダンゴ、もしくはバラケにウドン。小魚に邪魔されがちだが、しっかりしたアタリを選んでいくのがコツなのだそうだ。
釣果の方は宙でも底でも半日で5匹前後。いい日には2ケタいくこともあるとのこと。
「真冬だけは厳しいのですが、それ以外なら型は見られますよ」
料金はタダ、そして、駐車場やトイレの心配がないのも公園釣り場のいいところだ。
〈問い合わせ〉越谷市公園緑地課=TEL048・746・1111。
埼玉県越谷市薬師沼
〈細田雄治森田昌弘〉南西側から見た薬師沼。日並みがよければ平日でも20人以上が訪れる