東京にゆかりのあるロンドン五輪、パラリンピックのメダリストを対象とした都栄誉賞と都民スポーツ大賞の表彰式が５日、都内で開かれた。石原慎太郎都知事（８０）は、柔道女子５７キロ級で金メダルを獲得した松本薫（２５）＝フォーリーフジャパン＝の闘志を“慎太郎節”で絶賛。松本も、観客との交流で“不思議ちゃん”ぶりを発揮し、笑いを誘った。

　ロンドンで見せた松本の“野獣ぶり”は、辛口で鳴らす石原知事の心をも揺さぶった。オリンピック、パラリンピックの金メダリスト４人に賞状を渡した知事だったが、松本に対しては一言伝えずにはいられなかった。

　「あなたをテレビで見た時は、オオカミ少女かと思ったよ。でも、こうして見ると美人だな。あの闘志むき出しの顔。もっと、日本人はああいう顔にならないと駄目だ！！今の日本人はニヤついてばかりいる。いいものを見せてもらったよ」と、“慎太郎節”で褒めちぎった。

　松本は終始苦笑いだったが、石原知事の熱弁は止まらない。「怖い顔で試合していたけど、こんなに優しい子なんだな。人間の奥深さを教えてもらった」と絶賛。松本の闘志が乗り移ったかのように、２０２０年東京五輪招致に向け「おめでとうというより、ありがとうだな。限界を超えた活躍は、教科書や映画よりもエネルギーをくれ、日本を強い国にする刺激になった。おれもいい年だから８０になっちゃったけど、負けちゃいられない」と腕ぶしていた。

　一方の松本は、その後のインタビューで「この前、スーパーでおばあちゃんが拝んできてくれて…。拝み返しました」と、“天然”エピソードを披露した。さらに、観客からの「すごいタイプなんですが、彼氏はいますか？」との質問に「来るものは拒まずで、頑張ります！」と即答。集まった２５００人の爆笑を誘っていた。