全柔連、辞職者ゼロ 全幹部“居直り”

 暴力問題や、強化委員会による助成金不正徴収疑惑など不祥事が相次ぐ全日本柔道連盟(全柔連)は18日、都内の講道館で理事会を開催した。理事会では、佐藤宣践副会長(69)から上村春樹会長(62)らの辞職を求める声が上がったが、結果的には留任。一連の問題を通じて辞職者ゼロと、改めて全柔連の自浄能力の低さが露呈された。

 落日に染まるニッポン柔道を象徴するような“ぬるい”決定だった。約3時間半の理事会を終えた上村会長は、自らの責任を問われると、これまでと同じ答弁を繰り返した。「第三者委員会からの提言を実行していくのが私の仕事です」。連盟トップ以下、全幹部が留任。責任の所在はまたもうやむやにされた。

 相次ぐ不祥事を起こしながら、自浄能力が失われたと断罪されても仕方ない。上村会長は「これからに向けて、一丸となって改革を進めていくという結論になった」と語気を強めた。その舞台裏では、佐藤副会長が理事会前の執行部会と併せて2度、執行部の総辞職を提案。「賛同はなかった。誰も何も言わなかったので。何を考えているか、発言がないので分からない」と同副会長。採決さえも行われず、黙殺で葬り去られた。

自浄能力低さ露呈 第三者委員会の提案を受けて検討プロジェクトを立ち上げたことに、小野沢専務理事は「6月の理事会までに推進体制などを定める」と改革案をアピール。不正徴収の疑惑がかかる助成金問題については、「外部の人に詳細な調査を依頼していく」と進ちょくはなし。一連の不祥事で後手の対応策を繰り返してきた全柔連が、誰一人として責任を取らずに幕引きを狙うのは、世間の常識とかけ離れている。

 改革案のめどが立つ6月の理事会後の辞任についても、上村会長は「それはその時のことですから」と言葉を濁す。管理責任を問われる上層部が“居直った”ままでは、改革など夢物語だ。

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