沙羅、141メートル大ジャンプでV
「大倉山サマージャンプ」(4日、大倉山ジャンプ競技場)
女子の部では昨季のW杯年間女王、高梨沙羅(16)=クラレ=が、1回目126・5メートル、2回目に141メートルの合計257・0点で3年ぶり2回目の優勝。2位には同248・6点の伊藤有希(19)=土屋ホーム=が入り、3位は同187・7点の茂野美咲(26)=ライズJC=だった。男子成年の部ではベテラン岡部孝信(42)=雪印メグミルク=が、前日の大会に引き続いて優勝した。
いったいどこまで飛んでいくのか‐。6点を追う高梨の2回目。力強い踏み切りで大空へと飛び出すと、浮力をまとった体はこれ以上飛ぶと危険とされるHSを優に越えていった。「自分でも(距離が)どのくらいなのかなと思っていた」という大ジャンプは、11年1月のHBC杯で出した自己記録に並ぶ、141メートルという異次元ぶりだった。
空を飛ぶ楽しさを再び感じた。調子が上がらず、前日の大会では伊藤の後じんを拝した2位。試合後には「モヤモヤしている」と語っていた。2本目の大ジャンプは、着地時に手をついたことで転倒扱いになり、飛型点は伸びなかったが圧倒的な飛距離点で逆転勝利。「飛んでる最中からすごい楽しいなって思っていた。久しぶりに自分の納得いくジャンプ。爽快にさせてくれた」と笑顔で振り返った。
前日の大会後に父・寛也さんと山田いずみ氏の両コーチと会談を行い、助走時のフォームを再確認。「数センチのものだけど、大きかったと思う」と寛也さん。フランスでのサマーGP(14、15日)で完全復活の勝利を目指す。