瀬戸400m個人メドレーで初の金!

 「水泳世界選手権・最終日」(4日、バルセロナ)

 競泳男子400メートル個人メドレーは初出場の瀬戸大也(19)=JSS毛呂山=が自己ベストを1秒41更新する4分8秒69で制し、日本人で2009年大会男子100メートル背泳ぎの古賀淳也(第一三共)以来2大会ぶりで史上3人目の金メダリストになった。個人メドレーで世界の頂点に立つのは五輪を含めて日本人で初めてだった。優勝を期待された萩野公介(18)=東洋大=は5位に終わり、今大会三つ目のメダル獲得を逃した。400メートルメドレーリレーの男子(入江、北島、藤井、塩浦)は4番手でゴールし、米国の失格で繰り上がって銅メダルを得た。今大会のメダルは競泳陣だけで、瀬戸の「金」以外は「銀」2、「銅」3の計6個で、昨年のロンドン五輪の計11個を下回った。

 隣のコースの萩野とデッドヒートを繰り広げながら、残り50メートルに突入した。瀬戸は猛然と水をかき、失速した相手を一気に抜き去った。世界の頂点に立った伏兵は「完璧なレースだった」と右のこぶしを水面にたたきつけて感情を爆発させた。

 ロンドン五輪王者のロクテ(米国)が不在で、今季世界最速タイムを持つ「萩野有利」の下馬評を覆した。200メートルの通過では先頭の萩野に2秒19もの差をつけられたが、慌てなかった。「一発逆転を狙った」と後半に力を残し、得意の平泳ぎでトップに立つと、自由形で競り勝った。

 幼少期から同学年の間ではスターだった萩野がの背中を必死に追いかけた。出場できなかった昨年のロンドン五輪で萩野が銅メダルに輝いたことで負けん気に火が付き、今大会も先に二つの銀メダルを手にしたライバルの姿を見て「悔しい」と闘争心が奮い立った。

 次の目標は3年後のリオデジャネイロ五輪での金メダルだ。得意のバタフライや自由形を中心に、萩野のような多種目挑戦の夢も持つ。「もっとストイックに頑張る。公介に置いていかれないようにしたい」。勝ってなお、意識した。

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