沙羅無念5位「調子の悪さが…」
「ノルディックスキー・GPジャンプ女子」(15日、クーシュベル)
女子の個人第2戦(HS96メートル、K点90メートル)を行い、昨季のW杯総合女王・高梨沙羅(16)=クラレ=は88・5メートル、96メートルで5位だった。伊藤有希(19)=土屋ホーム=が1回目に88・5メートル、2回目に最長不倒の99メートルを飛び、3位となった。伊藤はW杯、GPを通じて初の表彰台。15歳の新鋭、エマ・クリネツ(スロベニア)が初優勝した。男子の個人第3戦(HS132メートル、K点120メートル)で日本勢は竹内択(北野建設)の7位が最高で、17歳のアンドレアス・ウェリンガー(ドイツ)が2連勝した。
1回目はK点の手前に落ち、2回目はヒルサイズまで飛んだ。極端な2回の飛躍は、今の高梨にW杯で勝利を重ねた昨季のような確実性がないことの表れだろう。「調子の悪さが出てしまった」と残念がった。
1回目の飛行曲線は普段よりやや低く、伸びも欠いた。9位と出遅れ、2回目の大ジャンプで巻き返したものの、表彰台に届かなかった。
昨季、W杯でしのぎを削ったヘンドリクソンは14日の混合団体もこの日の練習もぴりっとしなかった。しかし試合ではきっちりと好飛躍をそろえて2位。高梨は「精神面の強さがすごい。試合であんなジャンプをするなんて」と感嘆した。夏のグランプリは、冬に向けて「しっかりと土台づくりをする」という位置付けだ。不本意な結果にも「まずは自分の課題をしっかりやりたい」と先を見据えた。