日本400Mリレー6位 伝統守った
「世界陸上・男子400メートルリレー」(18日、モスクワ)
男子400メートルリレー決勝で桐生祥秀(京都・洛南高)、藤光謙司(ゼンリン)、高瀬慧(富士通)、飯塚翔太(中大)の日本は38秒39の6位だった。レース直後は7位だったが、英国の失格で繰り上がった。ジャマイカが37秒36で3連覇。ウサイン・ボルトは100メートル、200メートルと合わせた2大会ぶりの3冠に輝き、男子のカール・ルイスらと並ぶ大会史上最多の8個目の金メダルを獲得した。日本は女子マラソンで福士加代子(ワコール)が3位に入るなど、今大会は「メダル1、入賞7」の成績だった。
伝統を守った。個人種目で苦戦が続き、エース山県亮太(慶大)を故障で欠く日本が男子400メートルリレーで6位入賞。5位だったロンドン五輪に続いてアンカーを務めた飯塚は「悪くない走りだった。決勝は日本記録でメダルと思っていたけど」と苦笑いしながらも充実感を漂わせた。8レーンに入った決勝は第1走者の桐生と藤光への受け渡しでロスしたのが響き、思うように伸びなかった。
2008年北京五輪では3位に入るなど、今や決勝の常連となっている。17歳の桐生は「日本の歴史を背負わないといけない」と奮い立ったという。山県は5枚の便箋に手書きで男子短距離の選手、スタッフ全員への思いを記し、モスクワを離れた。代役を果たした藤光は「1人が欠けても動揺する選手はいなかった。それが結果につながった」と誇らしげだった。