奈良が初の3回戦進出「自信になる」
「全米オープンテニス・第4日」(29日、ニューヨーク)
女子シングルス2回戦では日本選手でただ一人初戦を突破した21歳の奈良くるみ(大産大)が第19シードのソラナ・チルステア(ルーマニア)を7‐5、6‐1で破り、四大大会初の3回戦進出を決めた。世界ランク109位の奈良は3回戦で、第9シードのエレナ・ヤンコビッチ(セルビア)と対戦する。2連覇を狙う第1シードのセリーナ・ウィリアムズ(米国)は順当勝ち。男子シングルス2回戦では第7シード、ロジャー・フェデラー(スイス)が、第2シードのラファエル・ナダル(スペイン)らとともに3回戦に進んだ。
奈良が打ち勝ち、四大大会初の3回戦進出。世界ランクで目標の100位以内に入ることが濃厚になり「今大会で一番うれしいこと。チャンスを大きい舞台で生かせて自信になる」と笑った。
予選を突破すると本戦初出場で1回戦を勝ち、シングルスで日本勢最後のとりでとなった。全米前哨戦のロジャーズ・カップで準優勝した世界22位の強打に食らい付き、第1セットでは第12ゲームで3度目のブレークに成功。このセットを奪い、流れを引き寄せた。
小柄な158センチの体格を補うために強化したフットワークで積極的にコートの内側に入って素早く返す場面が多く、粘り強く左右に打ち分けて主導権を握った。第1サーブを全て成功させた第2セットでは4ゲームを連取し、勝負をつけた。
3回戦では08年準優勝のヤンコビッチに挑む。「ワンチャンスをものにできたら」と番狂わせを誓った。