ソフトボール上野が単独最多173勝
「ソフトボール女子日本リーグ、ルネサスエレクトロニクス高崎4-0ペヤング」(31日、高崎市城南)
ソフトボール女子の日本リーグで、ルネサスエレクトロニクス高崎のエース上野由岐子(31)が31日、今季9勝目でリーグ通算では単独最多となる173勝目(36敗)を挙げた。元米国代表のミッシェル・スミスの記録を更新し「尊敬していた選手を追い越せたことに価値がある」と笑顔で喜んだ。
群馬県の高崎市城南野球場で行われたペヤング戦で0‐0の三回から登板。一人も走者を出さずに5回を投げ、4‐0の勝利に貢献した。上野は2001年のリーグデビューから毎年2桁勝利を挙げている。
偉業達成に至る過程では現役を続けるかどうかで迷った時期もあった。08年北京五輪で金メダルを獲得した後に「達成感とかで気持ちが切れかけて、やめていいならやめたいと思った」と明かした。ルネサスの宇津木麗華監督に「ソフトに恩返しをする番だ」と諭され「楽になれた。今は新しい気持ちでソフトに向き合えている」と話した。
現在はコーチ兼任。個人記録の目標は定めず「若い投手にどんどん投げてほしい」と言う。20年五輪の実施競技を決める国際オリンピック委員会の総会が近づき「祈る思いです」と五輪競技復帰への心境を述べた。