沙保里37歳でも現役!東京で5連覇だ
国際オリンピック委員会(IOC)は8日、ブエノスアイレスで総会を開き、2020年東京五輪の実施競技の残り1枠に、2月のIOC理事会で除外候補となったレスリングを選んだ。野球・ソフトボール、スカッシュを合わせた最終候補のうち、1回目の投票でレスリングを選出した。女子55キロ級で五輪3連覇の吉田沙保里(30)=ALSOK=は、あたらめて37歳で迎える東京五輪への挑戦を宣言。16年リオデジャネイロ五輪での金メダルを経て、個人種目としては前人未到の五輪5連覇を目指す。
夢はつながった。レスリングの存続が決まると、吉田は手をたたき、声を上げた。2月に除外候補になってから、存続へ向けたロビー活動なを行ってきただけに「長いようであっという間だった」と、胸をなで下ろした。そして、「東京まで続けたいと思います!!」と、東京五輪への挑戦を力強く宣言した。
人類の限界への挑戦だ。五輪の連覇記録は、陸上男子走り幅跳びのカール・ルイス(米国、84~96年)、男子円盤投げのアル・オーター(米国、56~68年)が持つ4連覇。吉田がリオデジャネイロ五輪で頂点に立てば、東京で前人未到の5連覇がかかる。肉体的な消耗が激しい格闘技で王座を維持するのは偉業だ。
37歳で迎える母国開催の夢舞台。肉体的な衰えに加え、若い力との戦いは容易ではないものの、「もちろん金メダルを目指していく。夢は大きく持っていないと」と言ってのけた。
第一歩として、16日からの世界選手権(ハンガリー・ブダペスト)で世界大会14連覇を狙う。「9月は3つの勝負があると思っていた。(東京五輪とレスリング存続で)2つ勝ったので、あとは自分が勝って最高の1年にしたい」。“霊長類最強女子伝説”は、まだまだ終わらない。