野球、ソフトが東京で復活?IOC言及

 国際オリンピック委員会(IOC)は8日にブエノスアイレスで総会を開き、2020年東京五輪の実施競技の残り1枠にレスリングを選んだ。スカッシュとともに最終候補の一つだった野球・ソフトボールは落選。両競技の関係者からは9日、落胆の声が上がったものの、IOC関係者の間から東京五輪における実施競技増加がささやかれており、野球・ソフトボールが候補として再浮上する可能性が出てきた。

 野球・ソフトボールは最終候補に残った5月のIOC理事会以降、新たな手を打てなかった。MLBからは選手派遣の確約を得られず、大リーガー参加というアピールもできなかった。

 日本のプロ球界には落胆の声が広がったが、水面下で東京五輪の実施競技増加がIOC委員の間でささやかれていることがわかった。その際の第一候補が、落選したはずの野球・ソフトボールだという情報がある。

 複数のIOC委員が、10日に選出されるIOCの新会長が競技数28を見直す可能性について言及しており、東京五輪では日本国内で関心の高い野球・ソフトボールが復活する望みがあることを示唆している。また、NPBが4月に準会員として加盟した国際野球連盟(IBAF)のフラッカリ会長は、今後も実施競技復帰を目指す意向を示している。

 野球・ソフトボールは競技人口が少ないこと、つくってしまった野球場の五輪後の再利用がしにくいことがネックになっている。その半面、北米、中米、東アジアでは圧倒的な人気があり、東京で開催することになれば、相当な放映権料の増加と安定したチケットの売れ行きも見込める。これらはIOCにとって大きなメリットだ。

 足かせになる野球場の再利用は、既存の球場で十分にまかなえる東京にはあてはまらない。今後、IOC総会で実施競技の見直しを話し合っても、東京なら十分に間に合う。放映権料とチケット収入の増加を理由に、追加承認されても不思議はない。

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